子供が巣立って考える“終の住まい”。住みなれた土地を離れるのはイヤと、リフォームを選ぶ夫婦が増えている。片づけや引越しなど、体力が必要なリフォームは、50~60才で行う方が多いよう。そんなリフォーム事情について、三井のリフォーム住生活研究所・所長の西田恭子さんに話を聞いてきた。
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子育てが終了した50代以降のリフォームで、まず検討してほしいのが、使わなくなった子供部屋を活用した間取り変更。おすすめは、ワンルームに近い間取りです。
部屋数を減らして廊下をなくし、そのぶんリビングや玄関スペースを広げます。使いやすくなるのはもちろん、住まいの温度差が少なくなって、ヒートショックも防げます。温度差が体に与えるダメージは大きいため、部分リフォームする場合も断熱は最優先に。
二重窓にするだけでも全然違います。また、収納は手の届く範囲に。踏み台に乗らないと届かない高さの収納は、使わなくなるうえにケガをする危険も招きます。
また、バリアフリーとして近年人気なのが引き戸。軽い力で安全に開閉する機能が付いています。
スライディングウォールや家具などで、ゆるやかに仕切ってプライベートな空間を確保し、将来簡単にひと部屋に戻せる工夫も取り入れてみてください。
※女性セブン2015年5月7日号