今、「手づくり燻製」がにわかに人気を博している。おしゃれな居酒屋やバーの名物メニューとして燻製が出されていたり、燻製カレーなるものが登場したりと、街中の飲食店でもよく目にするようになった。また、自宅で燻製をつくってワインなど好きなお酒と楽しむ、といった人も多い。
そこで今回は燻製をつくってみたい!という人に向け、自宅での燻製のつくり方やおすすめのレシピについて、紹介したい。お話を伺ったのは、燻製用品の販売などを行っている、進誠産業の金林氏。
ちなみに、本格的なスモーカーは結構値が張るし、大きいので保管も大変。もっと手軽に始めたい人には、中華鍋と網を使うのがおすすめだそう。共に、100円ショップなどで購入できる。中華鍋に網を敷き、その下に燻製材、その上に食材を置いて使う。
次に、初心者でも簡単にできる燻製レシピを教えていただいた。
■スモークチーズ
市販のプロセスチーズの包装を取り、常温になってからスモーカーの網に載せる。スモークウッド(チップだと失敗しやすい)に点火して発煙させ、燃え尽きれば出来上がり。なお、高さのあるスモーカーを使用したほうがいい。
■卵の燻製
ゆで卵をつくり、殻をむいてスモーカーの網に載せる。スモークウッドの両側に点火し煙を多くして一気にスモーク。または、スモークチップで一気にスモークして短時間で仕上げる。
■一夜干しの燻製
アジなどの一夜干しの開きを、表面がべと付かなくなるまで乾かして、スモーカーの網に載せ燻製にする。
食材を網に載せ、燻製材に火をつけて後は待つだけ、という簡単レシピばかり。これなら、誰でも手軽に始められそうだ。ちなみに、ほかにも燻製メニューは実に豊富。ベーコンやソーセージ、鶏肉(もも肉やささみ)、サーモン、ホタテ、ちくわなど、調べてみると「こんなものも燻製に!?」といった珍メニューもある。燻製に慣れてきたら、是非挑戦してみてほしい。
また、使用する木材にもさまざまな種類がある。オニグルミやヒッコリーは幅広い食材に使え、ナラやブナは魚介向き、リンゴは淡白な食材向き、と燻製にする食材によって相性も。燻製材にこだわると、仕上がりにも大きな差が出そうだ。
次に、初心者がやりがちな失敗について、金林氏に伺った。
できた燻製はすぐに味見してみたいところだが、一晩寝かせて、味がなじむまで待つことも大切なようだ。ゴールデンウィークの連休中、庭先に出て燻製づくりを楽しんでみるのもいいかもしれない。