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2013年9月10日 (火)

猫カフェ型開放シェルターに大注目! 野良猫を救う驚きの仕組みとは?

東京・大塚の『猫カフェ型開放シェルター』(写真:東京キャットガーディアン)
写真:東京キャットガーディアン

2008年に東京・大塚で活動を開始し、今や猫カフェ型シェルターの先駆け的存在となっている『東京キャットガーディアン』。猫カフェ型シェルターとは、飼い主のいない野良猫や行政から引き取った猫を公開し、飼育を希望する人へ譲渡する活動を行っている施設だ。

最近では“猫つきマンション”なる仕組みをつくり出し、活動の幅をさらに広げつつある『東京キャットガーディアン』だが、今回はその代表である山本葉子さんに、猫カフェ型シェルターの詳細について、そして活動のきっかけについてを伺った。

「東京キャットガーディアンの開放型シェルターは、里親を待つ猫たちの譲渡会場、猫カフェ、猫関連グッズのショップの機能を兼ねたスペースです。大塚と西国分寺を拠点に、猫の殺処分ゼロを目指し、保健所や動物愛護センターなどから猫を引き取り、飼育希望の方に譲渡する活動を行っています」

2カ所の猫カフェで飼育・保護されている猫は、取材時で367頭。行政や民間から受け入れる猫の数も毎年増え続けており、今年7月で譲渡総数は3000頭を超えた。このような猫カフェをつくるきっかけは何だったのだろうか。

「15年程前、いわゆる猫おばさんと呼ばれるような人たちと、地域猫を保護するボランティア活動をしていました。ピーク時は、自宅で猫30頭を保護していました。ですが仕事もあり、個人活動では限界があったため、保護団体をつくろうと思ったんです」

自宅で猫30頭を保護するのはやはり大変そうだ。NPO団体として活動することで、十分なスペースを確保することに成功し、また最近はさらに活動の幅を広げつつあるようだ。

「飼い主のいない猫(野良猫、地域猫)の為の去勢・避妊手術専門の動物病院『そとねこ病院』の運営、日本初の試みである賃貸マンションに成猫がついてくる『猫付きマンション』のほか、さまざまな活動を行っています」

これらの活動を通して、数々の猫と飼育希望する人とを結びつけてきた山本さん。最後に猫を飼う上での重要なポイントについてこう語ってくれた。

「猫は人間の子どもと同じです。猫を飼う能力があり、愛情を注げることはもちろんですが、飼い主の生活状況や住環境が変わっても、猫と一生添い遂げる覚悟があるかどうかが大事ですね」

猫を“伴侶動物”として一生大切にできるかどうか。簡単に飼ったり手放したりしない、飼う人間の覚悟が、猫を悲しい境遇にさせない唯一の方法かもしれない。

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