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しなまゆ『まえならえ』インタビュー

しなまゆ 『まえならえ』 インタビュー

 今の音楽シーンで愛される勝算、新人から見たバンドシーン、すでにライブではキラーチューンの「チャイニーカンフーセンセーション!」誕生秘話等フック満載のアルバム『まえならえ』について、走り続ける覚悟など、モリユイ(vo)/タクマ(g)/ウエノハラ(b)揃い踏みで語る。

チャットモンチーの衝撃「目指すはグラスステージ」

--メジャーデビューしてからの日々にはどんな変化を感じてますか?

しなまゆ『まえならえ』インタビュー
▲しなまゆ

モリユイ:そんなに変わったかな? あ、でも以前はアマチュア感覚があったんですけど、メジャーデビューしてからは「プロになってしまったんだ! 何事も真剣に臨まなきゃいけないんだな!」みたいなことはヒシヒシ感じています。ライブをやっていく上でも以前は良くても悪くてもそんなに気にならなかったんですけど、プロになったら悪い日があっちゃダメなんですよね。そういう意識は出てきたかもしれない。「そんな日もあるよね」じゃなく「何がダメだったと思う?」って追求するようになった。

タクマ:社会的に「これはやっちゃイカンだろうな」ってことをすごく察するようになりました。例えば、呑みに行っても呑み過ぎないようにする。電車とかで騒がないようにする。

一同:(笑)

モリユイ:子供じゃん!

タクマ:そういうことすると、メンバーが凄く怒ってくるんですよ。「しっかりしなさい」って(笑)。それで「あ、なるほど。これはやっちゃいけないのか」と気をつけてます。

--メジャーデビューしたことによって他のアーティストやバンド、もしくは世間を賑わせているヒット曲とか今まで以上に気になったりします?

モリユイ:「どういう意図でやってるんだろう?」って探るというか、自分たちには何が吸収できるかとか考えるようにはなりましたね。

--そんな3人に今の音楽シーンはどんな風に映ってる?

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▲モリユイ

モリユイ:若い人の力がないって前は思っていた気がするんですけど、今は「意外と勢いあるのかなぁ」って思ったりもしてます。自分たちがそのシーンにいるから感じるのかもしれないですけど、そんなに悲観的にならなくてもいいのかなって。いざメジャーの世界に入ってみたら、実際はまだまだ熱があるんだなって。「音楽に元気がなくなっちゃった」ってみんな言うけど、それは真実なんだろうかとは思っていたんですよ。でもみんな「頑張ろう!」みたいな気持ちは絶対的にあって。

--今年の夏には【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014】へ行かれてましたけど、いろんなバンドを観てきてどんなことを感じました?

モリユイ:うーん…………良いなぁ!と思った(笑)。

タクマ:「出てぇ!」って。

モリユイ:それが何より一番思ったかも。今年初めてフェスに行ったんですよ。私、バンドに目覚めたのも早くなかったし、誰かのライブを観に行く習慣もあんまりなくて。初めて行ったの、小学生のときのTOKIOみたいな。でもいざフェスに行ってみるといろんな人のライブが観れるじゃないですか。で、ライブで触れると全然違うんだなと思って。そういうところでもまだまだ熱量はあるんだなって確認できた。

しなまゆ『まえならえ』インタビュー
▲ウエノハラ

ウエノハラ:私は「人ってこんなに集まるんだな」って思いました。ひとつのバンドのライブに凄い数の人が詰め掛けてたり、それでお客さんもアーティストもグッてなるし、夏フェスってめっちゃ良いなって。雨降ってても楽しいし、それがもう演出のひとつになってたりして。

タクマ:あと、最後にASIAN KUNG-FU GENERATIONを観たんですけど、変わらぬバンドの良さというか、重鎮としてひとつを突き通しているバンドのライブを観たときに「あの場所に立ちたい」って思いました。

モリユイ:私はチャットモンチーのライブを観てそれを感じました。私、高校時代はチャットモンチーばっかり聴いてたんですよ。それでみんなでコピーしたりしていたから、そんな彼女たちが「復活だ!」って言って出てきて、昔から好きだった曲とかも演奏しているのを聴いて、もうなんかザバーン!って洗い流されるぐらいの気持ちになって。それで「格好良い!」とか「好きだ!」とかより「ありがとう!いてくれて!」みたいな気持ちになるんですよ。そういうライブをやれるようになりたい。

--そんないろんなライブを観てきた中で、しなまゆはどんな立ち位置のバンドになっていけたらと思ってる?

モリユイ:目指すはグラスステージでしょ!

一同:(笑)

モリユイ:なんだろうな? 私たちはすごく人間的に出来てるとかもでないし、楽器が超絶巧い訳でもないし、じゃあ、何があるかと言ったら「やるぞぉ!」みたいな生命力を発することに対してはすごく自信がある。いつでも「やるぞぉ!」って思える。それをたくさんの人に分かってもらうというか、認めてもらった上で大きなステージに立ちたいなって思いますね。

しなまゆ『まえならえ』インタビュー
▲タクマ

タクマ:そういう生命力って感じると観ている側も元気になるというか、自信のある人たちのステージ観るとこっちも何かしら自信がついてくる。だから聴いてもらって元気になれるようなステージができたら一番素敵かなって。

--思いっきりポップスが出来てるバンドって今少ないから、逆にバンドシーンにおいてはしなまゆってカウンターになるのかなって思います。これから目立っていけるバンドなのかなと。自分たちではどう思いますか?


【オリジナルPV】しなまゆ『ストロベリーフィールズ』Short Ver.
【オリジナルPV】しなまゆ『ストロベリーフィールズ』Short Ver.

モリユイ:実際に「私たちみたい」って感じるバンドはいないと思う。だからこそ受け入れてもらうのには時間がかかるかもしれないし、自分たちなりにも新しいことをしていきたい意識があるから、それを受け入れてもらうのって簡単じゃないと思うんですけど、私は「1+1=2」より「1+1=田んぼの田」の「おー!たしかに田んぼの田になる!」みたいなものをやりたくて!そういう瞬間を待っています。

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しなまゆ「まえならえ」

まえならえ

2014/12/17 RELEASE
FLCF-4480 ¥ 2,750(税込)

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Disc01
  1. 01.Amie
  2. 02.チャイニーカンフーセンセーション!
  3. 03.Good-Choki-Paa!
  4. 04.ストロベリーフィールズ
  5. 05.Switch!
  6. 06.イエティ
  7. 07.344
  8. 08.Twinkle Star
  9. 09.バイバイの時間
  10. 10.1つだけ
  11. 11.夢みたいだな

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