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川崎中1殺害事件 容疑の少年が凶暴性に目覚めた出来事とは

 川崎市川崎区港町の多摩川河川敷で、2月20日に遺体で発見された川崎市立大師中学1年の上村遼太君は、付き合っていた不良グループのリーダー格、少年A(18)にたびたび暴力をふるわれていた。Aはどのようにして不良グループのリーダーにのし上がったのか。Aを知る人たちに取材すると、「昔は無口でおとなしかった」と口を揃える。Aの自宅近所に住む60代男性が話す。

「ウチの孫娘がAと同じ小学校に通っていた同級生で、家が近いので一緒に登下校することもあった。でも当時は目立たない子供で、容姿をからかわれていじめられたこともあったそうだ」

 Aは大師中の近隣の中学校に通い、卒業後は川崎市内の定時制高校に進んだ。Aと同じ中学・高校に通った1年先輩の少年によると、Aが中学1年の時、その凶暴性が目覚める出来事が起きたという。

「同級生の男子生徒にケンカを売られたAは、その生徒をボッコボコにしたんです。そいつの顔はアンパンマンみたいに腫れあがった。普段はおとなしいキャラだったんで、『Aってキレるとヤバいじゃん』と全校生徒に知れわたった」

 高校の同級生も、入学直後のAは「不良という感じではなかった」と証言する。

「僕と同じ音楽部に入って、アニメが好きだと話していました。ヤンキーというよりはオタクですね。性格も暗くて無口でした」

 ところが、高校に入って交友関係に変化が生じたのか、次第に不良グループと付き合い始めた。そしてある事件を起こしたという。

「バイクに乗りながら別のバイクに乗っていた男性を鉄パイプで殴ってケガを負わせて捕まった。少年院に入り、学校は退学になった」(前出・1年先輩の少年)

 そうした暴力行為によって不良グループ内で求心力を高めたのだろうか。

※週刊ポスト2015年3月13日号

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