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2015.09.20

心付け、和室の座り方、食事…今さら聞けない!旅のマナーQ&A

「旅の恥はかき捨て」なんて言葉がありますが、もちろんこの意味は「やっていい」ということではありません。
自由気ままは旅の醍醐味。でも自由奔放は考えもの!

あなたの宿泊先での過ごし方やふるまいは、大丈夫ですか?
宿の予約からチェックアウトまで、この機会に一度、基本のマナーをおさらいしましょう。

記事配信:じゃらんニュース

旅のマナー 予約編

泊まりたい客室のリクエストは受け付けてもらえる?

旅のマナー1

宿によって対応が異なりますが、多くの場合はNGです。ただし、体が不自由なのでお風呂に近い部屋にしたい、景色のいい部屋に泊まりたい、などの要望は1カ月前など早めの予約で対応してもらえる場合も。

キャンセルする場合の連絡はどこに?キャンセル料って必要?

「都合が悪くなったら行かなければいいや」という安易な考えは捨てて!キャンセルする場合には宿に直接連絡しましょう。インターネットサイトで予約した場合は、キャンセルページから連絡できる場合もあります。

宿泊予定日までの日数によってはキャンセル料が発生するので、予約を解消した場合にはキャンセル料をきちんとお支払いしましょう。

知っておこう!

<施設利用料>
布団も食事もいらない0歳児なら宿泊無料かと思いきや、宿によっては施設利用料がかかる場合があるので、事前にしっかり確認しましょう。

<入湯税>
温泉宿や入浴施設など温泉を生業とする施設が、所在地の市町村にかわって徴収する地方税。現在は一律1人150円程度と決まっており、宿泊料金とは別に表記している施設もあります。

<サービス料>
宿泊料金とは別に奉仕料として設定されているもの。相場は宿泊料の10%程度で、事前にわかりやすく提示されている場合がほとんど。じゃらんに掲載されている料金は消費税・サービス料込み。別にかかる場合は(税・サ別)などと表記されています。

旅のマナー チェックイン編

宿には何時までにチェックインするべき?

決められた時間までに、もしくは予約時に伝えた到着時間までにチェックインしましょう。

到着が遅れそう!宿への連絡は必要?

旅のマナー2
絶対に連絡を!夕食の準備の都合があるので、間に合わない場合には必ず電話をしましょう。

小さなペンションや民宿など家族経営の宿の場合、チェックイン時刻を大幅に過ぎて到着したら、宿の人が就寝してしまって玄関が閉まっていた、もしくは宿泊を断られたというケースも!
「お部屋の準備の都合があるので、大幅に早く着く場合にも事前に連絡しましょう」(山田)

玄関での履物の脱ぎ方、正しいのは?

基本的には普通に脱いでOK。ただし、宿の方にお尻を向けて靴を脱ぐよりは、正面を向いて玄関に上がり、しゃがんでから改めて靴の向きを直す方がマナー美人。専属の下足スタッフがいる場合には「脱いだままでお上がりください」と言われる場合もあります。「宿は寛ぎに行く場所。あまり堅苦しく考えすぎなくてOKです」(山田)

クレジットカードでの支払いに注意!

老舗宿や家族経営の小規模宿ではクレジットカードでの支払いができない場合があります。当日現金を持ち合わせず、ATMやコンビニが近くにない!という状況にならないよう、使えるカードの種類も併せて予約時に確認しましょう。じゃらんnetでは各宿の「基本情報」ページに使用可能なカードが明記されているので、そこで確認ができます。

旅のマナー お部屋編

和室に通されたらどこに座るべき?

旅のマナー3

座布団のある場所に座りましょう。夫婦やカップルの場合、和の文化では男性を立てることを大事にするので、男性が上座(床の間の近く)に座るのが自然です。座布団は踏まず、一度畳に座ってから、片足ずつ乗るのが正式なマナーです。

キャスター付きのトランクはどこに置くべき?

畳の上を引いて移動させるのはNG。置く場所に決まりはないので、部屋に通された際、仲居さんに一言相談してみましょう。床の間は花や掛け軸などが置かれ、お客様に対するおもてなしの心が示されている場所なので、荷物置き場ではありません。

お部屋に置いてあるアメニティ、持ち帰っていいのはどこまで?

歯ブラシ、シャワーキャップ、小さな石鹸、クシなど、基本的には消耗品のみ。宿名の入った手ぬぐいは多くの宿で持ち帰りOK。「タオルなどのアメニティが追加でほしい場合は有料で用意してもらえる場合があるので、宿に聞いてみましょう」(山田)。ホテルのフェイスタオルは持ち帰ることができません。

追加のバスタオル、お願いしてもいい?

前日使ったバスタオルが翌日になっても湿っている…。そんな場合、宿によっては新しいタオルを用意してくれる場合もありますが、基本的には1枚のタオルで済ませましょう。自由に使えるバスタオルがお風呂の脱衣所に積んである場合も、使う枚数は常識の範囲内で。

持ち込みはどこまでOK?

大量の飲食物をお部屋に持ち込むことは、基本的にNGと心得て。持ち込みOKの宿でも別途グラスや氷代として「持ち込み料」が発生する場合があるので、事前に確認しましょう。「持ち込みが無料の場合や、少量のジュースなどを持ち込んだ場合でも、マナーとして宿スタッフの手間やゴミを増やすような行為は控えて」(山田)

お部屋のゴミの分別はどうしたらいい?

空のペットボトルや缶など、可燃ゴミ以外のものは、ゴミ箱の近くにまとめておきましょう。

脱いだ浴衣、使用したタオル、布団はどんな状態でチェックアウトすべき?

旅のマナー4

脱いだ浴衣は軽くたたみ、帯と一緒に置いておきましょう。使用したタオルが湿っている場合には、タオル掛けやバスタブ、洗面台など濡れても良い場所に置いておくのがマナー。布団はそのままでOKです。

旅のマナー 食事編

懐石料理やコース料理。ごはんも最初から食べたい場合は?

旅のマナー5

出てくる順番に楽しむのが懐石やコース料理の一般的なマナーですが、どうしても一緒に食べたい場合には、食事が始まる前に宿スタッフに相談してみましょう。

食物アレルギーがある場合、対応してもらえる?

宿によって対応が異なるので事前に確認を。対応してもらえない場合、基本的に食べ物の持ち込みは衛生上控えるべきですが、アレルギー対応の食事である旨を宿に伝えて、持ち込み可能かどうか聞いてみましょう。

用意された料理の量が多くて食べきれない!残してもいい?

どうしても食べきれない場合は、「とってもおいしいけれど、おなかがいっぱいでごめんなさい」など、宿スタッフに一声かけると宿の方も気持ちがいいものです。

旅館の部屋食やホテルのルームサービス、食後の片づけはどうしたらいい?

そのままでOK。食べ終わった食器をまとめておくとお行儀がよさそうですが、漆塗りの食器や陶器は重ねると傷がつくこともあるので、そのままにしておくのがベスト。ただし、箸やフォーク、残した料理を散らかしたままにしておくのは考えものです。「ホテルの場合は部屋ににおいがこもらないよう、部屋の外に出しておくのがマナーです」(山田)

浴衣やスリッパで食事処へ行ってもいい?

ホテルの場合はNG。旅館や民宿・ペンションでも宿によって異なるので、不安な場合は宿スタッフに確認しましょう。浴衣でOKの場合でも、他のお客さんが不愉快にならない着こなしや見た目を心がけて。

旅のマナー 館内編

浴衣やスリッパで歩ける範囲は?

宿により異なりますが、ホテルの場合は、浴衣(パジャマ)&スリッパは基本的にお部屋の中でのみ利用することになっています。「旅館や民宿、ペンションは宿によってルールが異なるので、不安があれば宿スタッフに確認しましょう」(山田)

チェックイン後に外出する際、お部屋の鍵はフロントに預けるべき?

特に決まりはありませんが、外出先で鍵を紛失する可能性を考え、フロントに預けておきましょう。カードキーが導入されているホテルなら、そのまま持ち出してOK。

チェックイン後の外出は何時までOK?

門限は宿により異なります。フロントにスタッフが常駐していないところでは、防犯上、門限を過ぎたタイミングで施錠してしまうところもあります。宿スタッフに門限時間を確認しましょう。

旅のマナー サービス編

心付けはどんなときに渡せばいい?

お世話になる仲居さんに対する感謝やねぎらいの気持ちを表すのが心付け。多くの場合は不要ですが、部屋の備品を壊してしまった、小さな子ども連れで、宿スタッフに迷惑をかけた、特別な用事を頼んで手間をかけたなど、お詫びや感謝の気持ちを伝える手段としてサッと渡せるとスマート。

金額に決まりはありませんが、宿泊料金の1割ほど、1000円~3000円程度が目安。現金は裸で渡すのではなく、ポチ袋などに入れましょう(持ち合わせのない場合はティッシュや紙に包んでもOK)。

コンシェルジュにお願いできるサービスは?

ホテルや旅館に専属のコンシェルジュがいる場合は、宿周辺の観光情報、おいしいランチスポット、スムーズな交通手段など、わからないことを気軽に聞いてみましょう。フロントスタッフに聞いてみてもOK。

宿の周辺を観光中、荷物を預かってもらえる?

多くの宿では、宿泊当日ならチェックイン前でも荷物を預かってもらえます。原則、チェックイン前を含む宿泊日~チェックアウト時間までと心得ましょう。「ただし、小さな宿の場合、チェックイン時間前はフロントが無人という場合もあります。どうしても預けたい場合は、事前に連絡しましょう」(山田)

エコ清掃、お布団敷きっぱなしetc.サービスの多様化いま・むかし
「連泊したら、布団のシーツやタオルを交換してもらえなかった」「使いかけのトイレットペーパーのままだった」「冷蔵庫のプラグが抜かれていて、自分で電源を入れた」。こんな経験ありませんか?

実はこれ、最近定着しつつある「エコ清掃」の一例。これまで当たり前のサービスとして行ってきたことも、環境に配慮して簡略化していこうというもので、その分宿泊料金を割引するなど宿泊者にもメリットがあるのが特徴。

ほかにも、「お布団はご自由にどうぞ」「お荷物はお客様自身でお願いします」などカジュアルなサービスにすることで、その分リーズナブルな料金で宿泊できる宿も増えつつあります。至れり尽くせりのサービスが当たり前だった世代にとっては少々驚きですが、気兼ねなく過ごせるなど、案外快適な一面もあるようです。

アドバイスをくれたのは

旅のマナーアドバイザー

(株)リクルートライフスタイル企画統括室 CS推進部 CS2グループ グループマネージャー 山田修司
20年以上にわたり読者の相談窓口を担当。宿とカスタマーの双方が納得する答えを追求する、クレーム対応のエキスパート。

※この記事は2015年8月時点での情報です

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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