マンガ肉が食べられる? 学生御用達のお店でジューシーな肉に喰らいつけ【京都】

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メシ通読者の皆さんは「マンガ肉」をご存じですか? マンガ肉とは、一本の太い骨にどーんと巨大なお肉がまとわりついたアレです。主にマンガやアニメによく出てくるお肉であることから、通称「マンガ肉」と呼ばれています。

 

ワタクシ、メシ通レポーター川上が「マンガ肉」と聞いて思い出すのは、やっぱりあの某海賊マンガでしょうか。直火で焼かれたあの肉をキャラクターたちが頬張っているシーンは、なんとも食欲をそそります。

 

だけど、マンガやアニメは架空の世界。いくらマンガ肉が美味しそうでも、現実の世界では食べられることはできないよね……。

 

と、諦めかけたそのとき。

なんと、京都のとある飲食店でマンガ肉が実在するという情報をキャッチしました! これは! 行ってみるしかないでしょう!

 

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ということで降り立ったのは、京都市バスの「飛鳥井町」停留所。お店の場所は、京都市左京区の元田中エリアにあります。

 

最寄り駅は叡山電鉄「元田中駅」。観光で京都に来た方は市バスの方が行きやすいかもしれません。3、31、65、206番に乗って「飛鳥井町」で下車しましょう。

 

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バス停から北に向かってすぐ右にある路地を曲がると、目的のお店が見えてきました!

 

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2001年にオープンした「暖包食堂 ヤンパオ」です。オレンジの灯りに照らされたワラ屋根が独特のエキゾチックな雰囲気をかもしだしています。

 

今回の取材に同行してもらったカメラマンは、ここから歩いて約10分のところにある京都大学の卒業生。入店前から「わーヤンパオだー! なつかしー!」とテンションMAX。カメラマンいわく「京大の部活・サークルに入っていると、頻繁に『ヤンパオ行こう!』って話になるんよね~」。カメラマンのように、多くの京大生ゆかりの思い出の地なのですね。

 

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店頭の看板にはデカデカと「マンガ肉やってます!」の文字が。

 

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開店直後にも関わらず、お客さんがたくさん! 評判のお店であることがうかがえます!

 

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店内の壁には、サークルの勧誘など近くの大学に関連したチラシがたくさん貼ってあります。常連の学生さんが「これ貼ってください~!」とチラシを持ってお店にやって来るんだろうな。自分の大学の近くにこんなお店があるっていいですね~。

 

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マンガ肉は調理に時間が必要とのことだったので、他のお料理もいただきました。学生がたくさん来店されるということで、メインは定食。多くのメニューの中から、No.1メニュー、カメラマンも「ヤンパオに来たらコレ!」という、「豚のオレンジジンジャー定食」をオーダーしました。

 

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▲豚のオレンジジンジャー定食 780円

 

メインの「豚のオレンジジンジャー」は、ソースに使われているオレンジの爽やかな香りとお酢の風味が食欲を刺激する一品。噛めば噛むほどお肉に絡んだソースがじゅわ~と口のなかに広がります。こりゃご飯がすすむ、すすむ! 

 

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ご飯はサイズを選ぶことが可能です。

  • 小盛(-30円)
  • ちょい盛(+30円)
  • マンガ盛(+150円)

 

せっかくなのでマンガ盛を選びました。「マンガ盛」の名の通り、マンガでこんなご飯の盛り方見たことあるー! ギャグかってくらい盛られています。

 

ちなみに「マンガ盛」を頼むと、

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店員さんその1「がっつり♪」

店員さんその2「がっつり♪」

店員さんその3「も~りもり♪」

 

とノリノリのかけ声リレーが店員さんの間を駆け抜けます。店員さんのテンションの高さもこのお店の評判の理由のひとつ。こちらまでつられて元気になれそうな店員さんの明るさが、勉強や仕事で疲れた心を癒やしてくれます。

 

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▲日替わりのサービス品

 

定食はメイン、ご飯、サラダ、汁物ですが、それに加えてサービス品がひとつ。これはうれしい! サービス品は日替わりで、定食注文時に「今日のおかずは何ですか?」と店員さんに聞くと教えてくれますよ。

 

この日のおかずは「若とり肉の白味噌煮込み」でした。これがまた、やさしさの塊かッというほど滋味にあふれた味。お肉ってここまで柔らかくなるんですか? と驚きです。実家を思い出すような、どこか懐かしい味に心がホッコリ。メインもお肉料理なうえにサービス品も加わって、お肉のおかずが2品そろう脅威のガッツリ定食に。

 

定食だけでなく、一品料理とお酒も豊富にあるので居酒屋さんとしても利用可能。お店の奥には座敷があるので、団体で行く場合はコースを注文して宴会も楽しそうですね。

 

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▲ヤンパオの甘酢唐揚げ 500円/杏酒ソーダ割り 390円

 

店員さんが「話題急上昇中のおかず」と教えてくれたのがこちら。一口では食べきれない大きなサイズの唐揚げと甘酢がよく絡みあい、こちらもご飯やお酒がすすむ一品。後ろのドリンクは果実酒です。一杯390円~と、お酒もリーズナブルなのがうれしい!

 

……と、そこで、「お待たせしましたー!」と運ばれてきましたよ。ついに、アレが!!

 

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ドーーーン!!!

 

キ、キターーーー! 

 

夢にまで見たマンガ肉が目の前に……! 本当に思ったままのビジュアル! このテカテカ具合、食べる前からおいしい焼き加減ということが伝わってきます。

 

店員さん「両手でガブッといっちゃってください。手が汚れてしまうので、紙ナプキンの上から骨を持った方がいいかも」

と店員さんは教えてくれましたが、ここは素手でワイルドにいかせてもらいました!

 

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▲マンガ肉 1,000円

 

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うぅ~ん、お肉が柔らか~い! 「私はいま! お肉を、食べている!!!」と実感する肉々しさ。お肉は国産豚肉を使用しており、量は300gもの巨大ボリューム。これだけの肉塊にかぶりつける幸せ、なかなか体験できないんじゃないですか。まるで自分もマンガの主人公!

 

脂身の少ない部位を使用しているからか、見た目とは違って脂っこくありません。定食と甘酢唐揚げの後でもパクパク食べられちゃいます。黒コショウが良いアクセントになっていて、箸が……いや、口が止まりません。

 

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あっという間にペロリと完食。ごちそうさまでした~! あぁー、幸せだった。それにしても、どうしてマンガ肉を提供しようと思われたのでしょう。店長にお聞きしてみました。

 

―:なぜマンガ肉をつくろうと思ったんですか?

店長:マンガ肉はみんなの夢だからです!

 

―:アツい返答いただきました! いや~、すごくわかります。見た目だけじゃなくて味もバツグンですね!

店長:見た目が楽しいのはもちろん、とにかくおいしくしたい一心でつくってますから。提供をはじめて今年で16年目になりますが、今でも改良を重ねています。

 

マンガ肉を通じて店長から伝わる男のロマン……。さらにおいしいマンガ肉を求めて、まだまだ店長の冒険は続いているんですね!

 

店長のアツい話も聞けて、お腹も心も満腹満腹。「お会計をお願いします」と伝えると、「組長名刺のご案内をさせていただいてもよろしいでしょうか!?」と店員さん。

組長名刺?

 

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「組長名刺」とは、ドリンク、デザートなど、その日から「組長さん価格」になるお得な名刺。お客さんへの感謝の気持ちとして始めたそうです。名前またはニックネーム、メールアドレスを書くだけで組長名刺のできあがり。

 

組長名刺は、来店ごとに1つスタンプを押してくれ、一定のスタンプ数のところでサービス品をいただけます。そしてスタンプが全部貯まったら……、なんとなんと、マンガ肉をサービスしてくれるんです!! これは全部貯めるしかないぞ~!

 

「楽しいプレゼントがいろいろあるので、お客様同士やスタッフとの会話のきっかけになれば」と店長さん。なんて素晴らしい心遣いなんや……!

 

また、スタンプが全部貯まった組長カードを3枚集めれば、何人連れて行ってもドリンクが全て20%オフになる「VIP組長」に。あまりにお得すぎるので、「VIP組長」目指してわたしも速攻で組長になっちゃいました。

 

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組長名刺のおかげもあって、お会計はガッツリ食べたのに約1,500円ほどでした。コストパフォーマンスの良さに感涙です。こりゃー学生さんは助かる! いや、学生だけではなく、みんなが助かる街のお助けマンといっても過言ではないですね。

 

店長さんいわく学生さんの多い街だから、毎日の晩ご飯に、に立ち寄ってもらえるような価格にしているんだとか。お腹だけではなく、心も満たしてくれる「ヤンパオ」に皆さんもご来店あれ。みんなでマンガ肉片手に、京都の街を冒険じゃ~!

 

お店情報

暖包食堂 ヤンパオ

住所:京都京都市左京区田中飛鳥井町65
電話番号:075-712-3977

営業時間:18:0023:00(LO 22:30
定休日:月曜日、木曜日
www.hotpepper.jp

※本記事は2015年12月の情報です。

 

書いた人:川上ひろこ

川上ひろこ

大阪府出身。「京都好きが知らない京都」をコンセプトにした京都の情報サイト『ナポリタン』の編集・ライター。タイ料理が好きすぎて、京都のおいしいタイ料理屋さんでアルバイトをはじめました。

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