山之口貘賞に山川宗司さん 「少年の日といくつかの夕日」


この記事を書いた人 新里 哲
念願だった山之口貘賞を受賞し、喜びを語る山川宗司さん=5日、沖縄市役所

 年間を通して優れた詩作品を発表し、活動した人を表彰する第39回山之口貘賞(主催・琉球新報社、後援・山之口貘記念会、南海日日新聞社)の選考会がこのほど東京都内で開かれ、山川宗司さん(63)=沖縄市=の「少年の日といくつかの夕日」が受賞作に決まった。贈呈式は琉球新報児童文学賞と共に22日午後6時から那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで開かれる。

 今回の応募詩集は6冊だった。選考委員は天沢退二郎氏(詩人、宮沢賢治賞、高見順賞受賞)、以倉紘平氏(詩人、H氏賞、現代詩人賞受賞)、与那覇幹夫氏(詩人、小野十三郎賞、山之口貘賞受賞)。

 選考委員からはそれぞれ、「少年の日のさりげない詩句からぱたぱたと進行して、今の深い思いに到(いた)り着く-終わりなき詩篇(へん)たち!」(天沢氏)、「何故(なぜ)か私たちの心に蘇(よみがえ)ってくる人生の一日を静かに歌い上げた傑作」(以倉氏)、「ささいな事どもが、ユーモアとペーソス(哀愁)を醸していた」(与那覇氏)と評を寄せた。