翁長知事「これが国のやり方か」 沖縄・高江のヘリパッド作業


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北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設工事の一連の対応について記者会見する翁長雄志知事=11日夜、県庁

 「到底容認できない。戦後70年間、日本の安全保障を背負ってきた県民に対して、こういうやり方でやるのか」。米軍普天間飛行場の辺野古移設が最大の争点となった参院選で、県民が自公政権にノーを突き付けた翌日に動いた高江ヘリパッド建設。翁長雄志知事は11日に開いた会見で、県内外の記者から「ヘリパッド建設に反対するのか」との問いを何度も浴びせられ、いら立つように強調した。

 約60人の報道関係者が詰め掛け、無数のカメラからフラッシュを浴びて会見場に入った翁長氏。就任以来、何度となく開いた記者会見だが、これまで遅い時間帯には県庁1階で立ったまま行うのが通例。午後9時45分に、県庁6階の知事室があるフロアで応接室に報道陣を招き対応するのは異例だ。

 「用意周到に、この日を待っていたということが見え見えだ」。地元自治体が受け入れたSACO合意を容認するものの、オスプレイの配備に関しては反対を訴え続けた翁長氏の姿勢に変化はなかった。しかし会見では終始険しい表情で「県民との信頼関係」という言葉を繰り返した。辺野古の問題に触れて「これから協議していく中で、話し合う前提条件が崩れる」と政府の姿勢を批判した。