マグロ漁の最盛期で勢いづく漁業者らを三度衝撃が襲った。米軍艦船とみられる船によるはえ縄切断被害が明らかになり、関係者からは怒りの声が上がった。
沖縄本島近海では2014年以降、毎年マグロ漁期に米軍艦船によるとみられるはえ縄切断が起きているが、米側はいずれも関与を認めず、賠償額も請求額と懸け離れるなど解決にはほど遠い状況だ。
県漁業協同組合連合会の上原亀一会長は「(米軍が絡むとみられる事故が)3年連続で発生しており、好ましくない。事故がないように再発防止に取り組んでほしい」と強調した。
はえ縄が切断された漁船のうち3隻が所属する那覇地区漁協。帰港した船主らから「安心して操業できない。しっかり苦情を言ってほしい」などと強い求めがあるという。
那覇地区漁協の国吉眞孝組合長は、切断したのがどこの船か分からないとした上で、米軍関係者が絡む事件・事故が続発する県内の状況と重ね「今回もし米軍が関連していたら、陸も海もやられ放題ということだ。怒るのは当然だ」と語った。