糸満沖はえ縄切断 米軍艦か マグロ船4隻 船員が目撃


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 那覇地区漁協などに所属するマグロ漁船4隻が6月8日ごろ、沖縄本島南方、糸満沖の海域ではえ縄を切断されたことが30日までに分かった。漁具の被害額は不明だ。乗組員から付近を通った米軍艦船とみられる船の目撃情報がある。県漁業協同組合連合会、那覇地区漁協は5日にも船主らに聞き取りを行い、事実関係を確認する。

 切断を受け沖縄防衛局は米側に対し米軍艦によるものか事実関係を照会した。米側は関与については回答していないが、一方で「公海上の事案のため、日米地位協定上の事案にならず、漁業者が米海軍法務部に対して損害請求ができる」と説明しているという。

 沖縄県漁連などによると、6月9日に漁船から県漁業無線局を通じ漁具が切断されたとの連絡が入った。切断されたはえ縄は現場海域で一部流出したが、2隻は回収できた。近くを航行していた船については、乗組員らが米軍艦船ではないかと話しているが、今後さらに詳細を聞く。