連載
続・鴇田崇の映画でいっぱいいっぱい!

第15回 カナダ人夫婦YouTuber サイモン&マルティナ

日本での活動をスタートした、カナダ人夫婦YouTuberのサイモン&マルティナ

映画情報連載「続・鴇田崇の映画でいっぱいいっぱい!」の15回目は、世界中に200万人の視聴者がいるというカナダ人夫婦YouTuberのサイモン&マルティナを直撃! これまで韓国を拠点にオリジナル動画を配信し続け、その総再生回数は3億3千万回以上! ここ日本での活動は始まったばかりだが、K-POPなどのK-カルチャーを世界中に浸透させた超有名なYouTuberだ。もともとは教師というカタイ職業に就いていたものの、パフォーマーとしての才能が開花して華麗なる転身に成功。日本での目的は!? 注目夫婦に話を聞く!


――総再生回数3億3千万回以上って尋常じゃない人気だと思いますが、YouTuberとしての活動は長いのでしょうか?
 
サイモン:8年前くらいに韓国で始めました。最初は家族に向けて無事を伝える動画を発信しただけで、完全に趣味だったんです。いまのようなビジネスモデルも、最初の2~3年はなかった。唯一、気にしていた視聴者は、彼女のママでしたね(笑)。

マルティナ:ママは内容に厳しくて、ダメ出しが出ると内容を変更することもあったわ。自分たちでも面白くないと判断したら、トークを変更して編集も重ねてクオリティーを上げる努力をするの。最初の2~3年は、趣味のレベルアップ期間だったわね。


――YouTuberに転身する前は教師だったそうですが、安定した職を捨てる際、どっちかが反対しなかった???
 
マルティナ:まず約束をしたの。同時に先生の職を辞めたのではなくて、3年目にサイモンに猶予を1年間与えて、その1年の間でYouTuberとして成功しなかったら教壇に立ち続けることをね(笑)。だから頑張ってた。サイトの構築、映像の制作とか猛烈に勉強して。

サイモン:1年後にビジネスとしての先が見えたから、彼女も半信半疑だったけれど(笑)、学校を辞めたよ。その時のリアクションをまだ覚えていて、死ぬまで保証されている仕事を辞めたわけだからね。未来がわからないYouTubeの世界は怖かったと思うよ。

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――確かに。当時はヒヤヒヤだったと思いますが、いまはどういう感じですか?
 
マルティナ:いまはおかげさまで安定していて、効率がいいフローも確立している。仕事仲間としても効率がいい分業が成り立っていて、作業的なスペシャルエフェクトと音楽はわたしが担当でトークと編集はサイモンが担当して、とても効率的なのよ。

サイモン:僕らは視聴者の支持次第なんだよね。ずっとシーンに残っている保証がないので、そういう危機感はいつもあるけれど、そういう緊張感があるからこそ自分をプッシュしている気がするよ。すごくいいモチベーションになるよね。

マルティナ:実は視聴者へのトークは、生徒へのそれとも似ているのよ。子どもたちはすぐに飽きるからユーモアを交えたりすることがあったけれど、視聴者を教育していく工夫が要ることは、先生とYouTuberの共通点でもあるわね(笑)。


――日本に移住すると、配信する映像スタイルにも影響が出そうですね!
 
サイモン:韓国にいる時は地元のバラエティー番組を皮肉るようなことをしていて、日本でもバラエティー番組を観ていて影響を受けているから、何かを真似るようなこともすると思う。食べ物を紹介する動画が多いから、料理番組もよく観ているよ。

マルティナ:日本の料理番組を観ていると、感想が一言で終わってしまうようなことが多いような気がするのよね。何かそこを工夫する必要はあるかもしれない。オリジナルなリアクションを考えたほうがいいかも。「孤独のグルメ」みたいなものもいいわよね。


――食以外のレポートはいかがですか??? 日本文化全般とか???
 
マルティナ:旅動画かしら。日本にはウサギばっかりやキツネばっかりの島があることとか伝えたいわ。後はお祭りよね! 日本にはいろいろな場所にいろいろな不思議なお祭りもあるので、そういうところにも参加して動画で伝えいわ!

サイモン:それと、日本にはいくつも都道府県があるよね。なるべくいろいろなところに行って、日本のカルチャーを伝えたい。ラーメンでも隣の街に行くと、全然違うラーメンがあるだろう? バラエティーに富んでいる動画を配信したいと思っているよ!

(取材・文/鴇田崇)

[ Profile ] サイモン&マルティナ
カナダから移住した韓国で動画をYouTubeにアップしはじめ、またたく間にYouTubeチャンネルは累計再生回数1億回を突破! その人気は韓国内だけでなく、アメリカ、カナダ、メキシコ、オーストラリア、シンガポール、ヨーロッパ各国でも多く視聴され、一躍世界を代表する人気クリエイターとなる。その活躍が広く認められ、世界中の名だたるグローバルブランドとの企業コラボのほか、韓国内にカフェを開業するなど、ネット以外でも大成功! 今年2016年、約8年間過ごした韓国を離れて、日本に拠点を移して活動を始めた。

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鴇田崇(ときた・たかし)

1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在はフリー。年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、雑談のような語り口で相手のホンネを引き出すスタイルは、一部の関係者に定評がある。史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。

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