孫正義氏の推薦本! 『だいじょうぶ。』から学ぶ人脈の広げ方

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人間関係、お金、信頼の築き方…など、若手ビジネスパーソンが抱える様々な悩みを解決してくれると話題の本『だいじょうぶ。』(今野由梨著、ダイヤモンド社刊)。ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏が推薦していることで、思わず手に取った人も多いのではないでしょうか。

著者の今野由梨氏はダイヤル・サービス株式会社を立ち上げ、日本初の電話育児相談サービス「赤ちゃん110番」を始めた人物。そのサービスは開始直後から電話回線がパンクするほどの人気事業に。しかし、会社を設立した1969年当時は女性への偏見がとても強く、事業が軌道に乗るまでには様々な障壁があったのだといいます。そんな厳しい状況の下、財界に幅広い人脈を築き、様々なニュービジネスを成功させてきた今野氏。まさに人脈の達人です。今回は著書『だいじょうぶ。』の中から、仕事の人間関係を円滑にし、人脈を広げていく方法を学んでいきましょう

1.許せない相手には、心から「感謝」する

 

仕事をしていると、人から裏切られたり、成果を横取りされたりと、「こいつだけは許せない」と思うことがありますよね。「やり返してやろう」と思うたびに余計に腹が立ってきます。しかし、今野氏は「許せない相手にも心から感謝するようにしている」そうです。「“本当の復讐”とは、許せない相手に心から感謝をすること」だと今野氏はいいます。

アイルランドの格言に「泣くな、復讐しろ。最高の復讐は、最高の人生を生きること」というものがあります。自分を罵倒したり、行く手を阻んだ人がいたからこそ、今の自分がある。その人のせいで不本意な方向転換をしなくてはならなかったとしても、今歩んでいる道が最高であると思えるような生き方をすることこそが、相手への最高の復讐なんだ、という意味です。

「やられたらやり返す」というのは、非常に低次元の復讐。そんなことのためにエネルギーを使うのはもったいない。そんなときは「今の自分があるのは、あの人のおかげだ」と感謝してみる。すると心がすーっと穏やかになり、何事もいい方向へ向かっていくはずです。

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2.受けた恩は、他の人に「倍」にして返す

数多くの若い起業家を応援し、「ベンチャーの母」と慕われている今野氏。それは、決して楽ではなかったこれまでの起業家人生で、自身も数多くの財界人に支えられてきたからだそうです。中には、身に覚えのない不祥事に対し、マスコミから疑いの目を向けられ非常に嫌な思いをしたこともあったそう。そんな時期に、自分を信じて後押してくれた人の恩を忘れることはないといいます。しかし、受けた恩は大き過ぎてとても返しきれない。そこで今野氏は「恩送り」をするよう、心掛けているのだとか。

「恩送り」とは受けた恩を直接その人に返すのではなく、後からくる人々に惜しみなく分け与えること。支援した若いベンチャー起業家にも「私から受けた恩があるとしたら、私に返さなくてもいい。その代わり、後から続く人たちに倍にして返しなさい。利益が上がったら、その1%を世のため、人のために差し出しなさい」と話をするそうです。

大きな成功をつかむ人は、“感謝の連鎖”ができる人なんですね。恩を忘れない。この考えこそが、苦しい時、大きな力となって返ってきます。

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3.去る者も「3回」は追う

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音信不通になってしまった人と連絡を取りたいと思っても、しばらく間が空いてしまうとなんとなく気が引けて連絡しづらいもの。しかし今野氏は、相手が不義理をしても、こちらからたやすく切ることはないそうです。最低でも3~5回はこちらから電話をかけ、相手の反応を伺うようにしているとか。相手は自分と関係を修復したいと思っていても、気まずさから連絡をとれないでいるかもしれないからです。

もちろん誰とでも関わりを持つわけではなく、嫉妬心から自分を攻撃する人、すぐに手のひらを返す人、先人の恩を忘れた人などは放っておく。しかし、自分が迷惑を被った場合でも「ケンカ別れ」はせず、相手が犯した失敗を自覚し、再起する気持ちがあるなら応援するのだとか。

自分から先に心を開いた方が人間関係は改善されやすいと今野氏はいいます。「ウマが合わない人こそ、自分から話しかける」。これが人脈の達人の極意といえるかもしれません。

4.「志」を発信し続ける

これまで、松下幸之助氏、本田宗一郎氏、井深大氏、豊田章一郎氏など、名だたる経営者たちから支援をしてもらった今野氏。その理由とは、「志を発信し続けていた」からだそうです。

今野氏のはじめたサービス「赤ちゃん110番」は、利用者からの反響は大きかったものの、電話での課金が法的に許可されておらず、収入のめどが立たなかったとか。そこでスポンサー探しに飛び回ったものの、最初は理解者がなかなか現れなかった。それでも粘って志を訴え続けたところ、共感してくれる人が少しずつ出てきたのだそう。

時間がかかっても、権力が立ちはだかっても、志を発信し続ける。その志が「誰かを幸せにするもの」であるならば、味方になってくれる人がきっと現れると今野氏はいいます。

いかがでしょうか。人脈を広げるポイントは「どんなことにも感謝する」「恩を受けたら忘れずに返す」「誰かを喜ばせる」。この3つは人脈を広げるだけでなく、ビジネスで成功するためにも必要なことですよね。

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『だいじょうぶ。』(今野由梨著、ダイヤモンド社刊)

文・牛島モカ

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