米労働統計局が米国時間2009年9月4日にまとめた調査結果によると,2008年におけるシリコンバレーのIT雇用は43万5826人で,2001年から16.5%減少した。しかし1人当たりの平均報酬は36.0%上昇し,13万2351ドルになった。

 シリコンバレーの雇用実態を11の業界について分析したところ,製薬,航空宇宙,科学研究の3業界でIT雇用が拡大したが,8業界で縮小した。なお,米国全体のIT雇用は2001年と比べ4%拡大している。

 2000年にドットコム・バブルが弾けたあとも,シリコンバレーのIT雇用は衰えず,2001年1月の失業率は3.0%にとどまっていた。しかし,株式市場暴落の余波と,2001年3月に始まった不景気の影響により,2001年の終わりには失業率は7.0%に跳ね上がった。

 シリコンバレーの回復は,米国の他の地域よりペースが遅かった。ハイテク企業は,一部あるいはすべての業務を家賃などが安い他の地域に移転した。2004年にはシリコンバレーのハイテク関連企業の雇用は回復し始めたが,2008年時点では,2001年の水準を超えた業界は一部である。

 報酬については,2008年におけるIT関連職種の合計報酬は577億ドルで,2001年と比べ13.5%増加した。1人当たりの平均報酬が特に上昇した業界は,科学研究(72.1%増),航空宇宙(72.0%増),製薬(47.0%増)だった。

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