「沖縄県民の意思伝えて」 1500人結集、翁長知事後押し 弁論前集会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
口頭弁論前の集会でガンバロー三唱する参加者ら=5日午後1時40分、那覇市の城岳公園

 第1回口頭弁論直前の5日午後1時、那覇市の福岡高裁那覇支部前の城岳公園で、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が集会を開き、約1500人(主催者発表)の市民らが集まった。登壇者が「弾圧には負けない」「裁かれるべきは国だ」と声を上げると、市民らは「そうだ」と拳を突き上げたり、拍手を送ったりして呼応した。

 集会が始まる頃には黒い雲が広がり、一時雨脚が激しくなる中で、市民らは傘やカッパなどで雨をしのぎ、じっと登壇者を見詰めた。午後1時半すぎ、裁判所に向かう翁長雄志知事が集会に駆け付けると、指笛が鳴り響き、ひときわ大きな拍手が送られた。

 手を振って笑顔で登壇した翁長知事は「相手は大きな権力だ。しかし私たちには民意がある」と強調。また「子や孫の幸せのため、私たち責任世代が『この時代があったからこそ幸せなんだ』と言えるようなものを一緒につくっていこう」と呼び掛けると、「そうだ」「頑張ろう」など歓声が湧き起こった。

 うるま市から集会に参加した伊波恵美子さん(73)は「政府が県民の民意を押しつぶしている。こんなことがまかり通ったら、国全体が大変なことになる」と話した。友人の大嶺悦子さん(65)=那覇市=は「翁長さんが県知事で良かった。政府に対してぶれずに民意を伝えてくれる」と期待を込めた。

 宜野湾市の男性(78)は「沖縄戦で死体の上を踏み越えて逃げた。戦争だけは絶対にやってはいけない。自然を壊して戦争のための基地を造るのは地球を破壊する行為だ。子や孫が心穏やかに生きられる世の中をつくるためにも、知事をみんなで支えたい」と言葉に力を込めた。