フィルム専門館の灯消える コザ琉映館、56年の歴史に幕


社会
この記事を書いた人 松永 勝利
閉館を見届ける客たち=31日午後9時すぎ、沖縄市のコザ琉映館

 【沖縄】フィルム上映を続けてきた沖縄市のコザ琉映館が31日午後8時、最後の上映を終えて閉館した。沖縄の日本復帰前からフィルム上映のみで興業を続けてきた映画館のうち、県内で唯一残っていた。
 多くの常連客や映画ファンが最後の上映に駆け付けた。別れを惜しむように、上映後に館内の写真を撮影する人やポスターをもらって帰る人もいた。受け付けを長年続けてきた60代の女性は「地域の理解とお客さんのおかげで56年間続けることができ、感謝している」と語った。
 同館は8月には建物の取り壊しが始まるが、具体的な跡地利用は決まっていない。【琉球新報電子版】