米で沖縄のヘリパッド反対決議へ 退役軍人の会、8月に総会 辺野古新基地撤回も


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決議提出について発表する琉球・沖縄支部のメンバーら=25日午後、沖縄県政記者クラブ

 退役米軍人でつくる「VFP(ベテランズ・フォー・ピース、平和を求める元軍人の会)」琉球・沖縄支部は、8月11~15日にカリフォルニア州バークレー市で開催されるVFPの年次総会に参加し、辺野古新基地建設計画の撤回を求める決議を提案する。メンバーによると可決はほぼ確実だという。決議案は、全米各地の議会で新基地建設に反対する決議が取り扱われるよう働き掛けることを促しており、米国内に新基地建設撤回の世論を広げたい考え。

 支部メンバーが25日に沖縄県庁で会見し、発表した。東村高江のヘリパッド建設について工事中止を求める緊急決議も提出することにしている。

 支部会長を務める元海兵隊員のダグラス・ラミス沖縄キリスト教学院大大学院客員教授は「全米の支部から代表が参加する大会で、沖縄の問題を訴える大きなチャンス。米国内から基地建設を止めろという声が上がることは大きな力になる」と話した。

 決議は、辺野古の新基地建設が大浦湾などの自然環境に壊滅的な影響を与えることに触れ(1)普天間の第1海兵航空団の沖縄からの撤退(2)辺野古新基地建設工事の中止と計画の撤回(3)オスプレイの全機撤収―を求めている。

 VFPは米国の各州と沖縄を含めた海外5カ所に拠点があり、支部数は120。平和を訴える活動を行う元軍人とその支援者らで構成し、会員は3千人。米国では昨年、マサチューセッツ州ケンブリッジ市議会、カリフォルニア州バークレー市議会が辺野古新基地建設に反対する決議を可決している。全米から代表者が集う総会で訴えることで、各地に議会議決の動きを広げたい考えだ。