エビ好き名古屋人が思わず感涙! エビ料理専門店「花菖蒲」のエビづくしコース【愛知】

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一念発起で「エビ」にしぼってお店を開業

日本全国で、子どもからお年寄りまで誰もが食べているエビフライ。今では名古屋めしの一つとして挙げられるが、そのルーツはタモリさんであると言われている。30年以上前にテレビやラジオで「名古屋の人はエビフライをごちそうだと思っている」とネタにしたのがはじまりで、名古屋=エビフライの図式ができあがったのだとか。

その発言に対して地元で反論する人はいなかった。いや、できなかったのだろう。実際、名古屋人はエビフライに限らず、エビが大好きなのだから。

 

そんなエビ好きの名古屋人が感涙する店を名古屋市の隣、あま市で発見した。

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その名も「花菖蒲」

 

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オーナーで料理長を務める松永聖道さんが、3年前にオープンさせた「花菖蒲」。松永さんは京都大阪滋賀の料亭で10年間修業した後、愛知県・蟹江町の尾張温泉観光ホテル内の日本料理店で18年間にわたって料理長を務めた。

しかし、3年前にホテルが閉館になり、レストランの従業員も全員解雇の憂き目にあう。松永さんは語る。

 

当時、私は50歳でした。ならば最後の勝負だと思って、自分でやってみようと思ったんです。ただし、ホテル時代のように日本料理ではなく、何かに特化したものを出そうと。で、考えたのがエビやカニです。名古屋の人は好きですからね。でも、カニ料理は大手のチェーン店があるから、エビ料理にしたんです。エビは刺身にしたり、焼いたり、揚げたりと調理法を選びませんからね。(松永さん)

 

コスパ良すぎ!「石焼き丼コース」

それでは、松永さん渾身のエビ料理を紹介しよう。

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 まずは、ココの看板メニューである「石焼き丼」がメインの「石焼き丼コース」(1,550円)。

「石焼き丼」は熱々の石焼きに、やや大ぶりのおにぎりと刺身用のホタテ貝柱を入れて、その上に生けすで直前まで生きていた車海老をのせてある。

 

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お吸い物よりもやや濃いめのだし汁をかけて……。

 

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よくかき混ぜて食す。

 

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ご飯の一粒一粒に車海老とホタテの旨みがギュッと染みこんでいて、めちゃくちゃ旨い!

さらにマグロの山かけやかき揚げ、小鉢、赤だし、デザート、コーヒー(昼のみ)も付く。

 

これで1,550円は絶対に安い!

間違いなく、格安である!!

 

「海老フライランチ」もお値打ち感ハンパなし

これで驚いてはいけない。

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大ぶりな海老フライ2本とホタテフライがメインの「海老フライランチ」(1,550円)も好評。こちらも刺身やサラダ、ご飯、赤だし、香の物、デザート、コーヒーが付く。

海老フライは注文を受けてからパン粉を付けて揚げるそうで、プリプリとした食感のなかに濃厚な甘みがある。自家製のタルタルソースとの相性も抜群だ。

 

石焼きや塩焼きには車海老、海老フライにはブラックタイガー、刺身にはボタン海老や甘エビ、唐揚げには赤車海老と、メニューごとに使い分けています。調理法やエビの種類によって味の違いを楽しんでください。(松永さん)

 

ディナーの極めつけ「ぷりぷり海老コース」

お値打ち感たっぷりなランチどきから一転、夜の部はより豪華でバラエティに富んだ内容になる。

心の準備はできているだろうか。

 

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「ぷりぷり海老コース」(3,600円)!!

 

ディナーでいちばん好評なのが、このコース。5種類のエビ料理が堪能できるのが最大のウリだ。

 

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まず「お造り」は活車海老をはじめ、その日に仕入れた鮮魚3種の計4種盛り。この日はカンパチとマグロ、ヒラメ。

 

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そして「シーフードのミニ鉄板焼き」。

ここにも車海老が。ホタテやイカ、サーモンも刺身で食べられるほど新鮮なものを使用している。

 

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「天ぷら盛り合わせ」。

海老天に使っているのは少し前に話題になったバナメイエビ。一般人にとって聞き慣れないその名前に、世間は少々ザワついたが、天ぷらにして食べると絶品なのだ。

 

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「赤車海老の唐揚げ」。

赤車海老は愛知県・三河湾産で、唐揚げやかき揚げに使うには最高といわれる。口の中で広がる殻の香ばしさと濃厚な甘みのある身を堪能しよう。

なお「赤車海老の唐揚げ」は選択メニューとなっていて、ほかに「ホタテとホッキ貝の酢の物」や「サーモンの焼き物」などから選ぶことができる。

 

 

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コースでの圧巻は、シンプルな「車海老の塩焼き」。

その大きさたるや15センチはあるだろうか。名古屋人なら誰しも感涙モノだろう。丁寧に焼き上げた車海老はしっとりとした食感。噛むごとに、ほのかで上品な甘みがたまらない。ちなみに車海老は愛知県の県魚にもなっている。やはりエビが大好きな県民なのだ。

 

エビには免疫力を高める良質なタンパク質のほか、抗酸化作用のあるビタミンE、そして栄養ドリンクでお馴染みの“元気の素”といわれるタウリンの成分も豊富。これから暑くなる季節バテないように、いろんなエビ料理を食べてみてはいかがだろう?

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お店情報

花菖蒲(はなしょうぶ)

住所:愛知県あま市下萱坪井54
電話番号:052-414-7020
営業時間:11:00~14:00、16:30~21:30
定休日:月曜日

※金額はすべて消費税込です。
※本記事の情報は2016年5月のものです。

 

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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