ソフト麺、揚げパン、カレー、ミルメーク、ビビンパ、フルーツポンチ、炊き込みごはん、冷凍みかん、青りんごゼリー……。
時々恋しくなる給食のメニューたち。
たまに食べたい衝動に駆られることがあるのです。
でも、小学校に潜入するか、小学校の先生にでもならない限り、大人は食べられない!お子様ランチと並ぶ大人にとっての禁断のメニュー。
それが給食です。
食べられないとなると、余計食べたい気持ちが募る……。
でも小学校に侵入しなくても大丈夫! なんと、大人でも給食のメニューが食べられるお店があるのです!
その名も「給食当番」!!
懐かしい給食メニューたちとの再会に心躍らせながら、突入してきました。
都営大江戸線 「新御徒町駅」のA3出口を出てすぐのところにお店はあります。
お店の外観はログハウス風。
準備中の札の代わりに「ま~だだよ」という札が。
お茶目ですね。
こちらのお店、1階は普通のログハウス風なんですが、2階には小学校の教室をそっくり再現したパーティルームがあるのです!!
ランチタイムでは、スペシャル給食セット(1500円)を注文すると、パーティルームで食べることができます。ディナータイムはパーティーコースを予約した4名~20名の方が利用することができるとのこと。
ぜひ、その教室で食べたいです!とお願いして、入れていただきました。
じゃん! こちらがパーティルームです!!
いやあ~懐かしい!
まるで、小学生の頃にタイムスリップしたような感覚になってしまいます。
まさにザ・教室!!
そうそう! この机! このイス! あったな~
このイスは堅いから、みんな座布団を持ってきてたな~
私もお母さんに好きな布で座布団を作ってもらったっけ~
この場に来なければ思い出さなかったような、子どもの頃の思い出が浮かんできます。
ランドセルや帽子も置いてあるので、小学生ごっこもできちゃいますね。
やる勇気があれば……。
ちなみに店員さんはピンクの割烹着を着ています。
ピンクの割烹着を着たきれいなお姉さんがいたのですが、写真撮影をお願いしそびれました……残念!
教室の中にも、懐かしいアイテムがいっぱい!
カレーとかフルーツポンチが入ってた、あの巨大鍋だ~!
給食当番の時、2人がかりで運んだな~子どもの手には重かったなあ……..。
こぼしたら最後だから、いつも緊張しながら持ってたっけ~。
これまた懐かしい!
小学生の教科書に裏返すと赤白逆になるリバーシブルな体操帽!
男子がよくウルトラマンごっこに使ってたっけ……。
鍵盤ハーモニカに夏休みのドリル!
ドリルを開くと、本当に回答してありました。ほぼ正解で、花丸とかしてありましたよ……。
優等生な子のドリルを拝借してきたんですかね~。
なんと! 運動会で流す音楽や懐かしのNHKテーマ音楽集まである!
これはレアですよ!
机の下にはCDラジカセがスタンバイ!
これは、CD聴くしかないですね!
懐かしい教室を見て、小学生のころに聴いていた曲を聴いて、給食を食べる……五感から小学校の雰囲気に浸ることで、小学校のころの記憶が鮮明に蘇って、思い出話にも花が咲きそうですね!
ずいぶん古びた生徒出席簿が机の上に、と思いきや……
なんと、メニューでした! 芸が細かい!
こちらが給食パーティメニュー。
小学生コース2000円、中学生2500円給食コース、大人の給食3000円コースと分かれています。コースによって、食べられる給食メニューが違うんですね。
そういえば、ちくわのいそべ揚げ、白身魚のホイル焼きなんかも、おいしかったなあ。
全メニュー食べたくなってしまいます!
「給食当番」で特に評判なのは、このあげパンのようですね。
おみやげとしても販売しているし、「あげパン移動車販売」まで行っているのだとか!
なんといっても嬉しいのが、あげパンに付ける粉の種類を選べること!
給食メニューを自分の好みでオーダーメードしてもらえるなんて!
定番のさとう、きなこの他に、ココア、シナモン、カフェラテなんて、おしゃれな粉も選べます。
ドリンクメニューも充実しています! お酒だって飲めるんです!
給食メニュー×お酒……大人だからこそできる、新しい体験!
「なつかしのラムネ」とか「ガリガリ君梅酒」とか「ミルメーク牛乳ハイ」とか気になるメニューがたくさん。
その中で、私の目をくぎ付けにしたのは「本当にまずかった脱脂粉乳」の文字!!
飲食店のメニューに堂々と「まずい」という言葉が登場するなんて斬新過ぎます!
私は一度も飲んだことはないけど、あの、まずいと噂の脱脂粉乳……。
今を逃したら、2度と飲めないのではないだろうか。
好奇心を抑えきれず、注文!
せっかくだから、お酒も飲みたいということで、「脱脂粉乳ハイ」にしてもらいました。
さて、お待ちかねの給食メニュー!
私が頼んだのは、ランチの「スペシャル給食」(1500円)です。
じゃん!
ひゃああ~懐かしい!!
まさにあの頃の給食だ~!
ビンに入った牛乳に、アルマイトのお盆に先割れスプーン!
みんな大好き、ミルメークにソフト麺にカレー! 肉団子入りのスープまで!
給食のメニューに登場したら、生徒のテンションが1日上がりっぱなしのゴールデンメニューが勢揃い!
そして、給食界のアイドル、あげパン!
そう言えば確かにあった! 確かにおいしかった!春雨のサラダ。
そして初めて見る鯨の竜田揚げ! 昔の学校給食では定番メニューだったとか?
少し前に、Twitter上で話題になった「ミルメーク」!
給食のミルメークは粉だった派と液体だった派のツイートに、そもそもミルメークって何? というツイートまで加わって、ちょっとした騒動になりましたっけ。
ミルメークって全国の給食で登場しているわけじゃないんですね~。
私の学校では粉の方が頻繁に登場していて、みんな知っているものだと思ってました……。
はああ~懐かしい。
牛乳のビンの口からこぼれないようにそっとミルメークの粉をそそぐこの感覚…
ストローで混ぜ混ぜ……。
ビンに口を付けて、ぐいっと一口。
この優しい甘さ……ホッとする~。
でました! ソフト麺! 給食メニューの中で、私がダントツ好きなメニューです!
アルデンテ? 何それって感じのふにゃっとした麺(だが、それがいい!)に甘ずっぱいミートソースとお肉の旨味が口の中で混ざって、ハーモニーを奏でます。
子どものころのわくわくした気持ちがよみがえってくる。
こちらは、肉だんごスープ。
出汁の旨味がよく出ている半透明のスープに、ボリュームたっぷりの肉団子!
おいしい~!
大人も子どもも大好きなカレーシチュー!
想像以上に本格派な味で驚きました!
ちょっと辛めで、スパイシーな味わい。
お肉も厚くて、ジューシー。
大人も大満足のカレーです!
給食のカレーとは違うけど、本当においしい。
この味のカレーを出すカレー屋さんが近所にできたら、通っちゃうよってくらい、おいしい!
トレーからはみ出る圧倒的な存在感のあげパン!
あげパンに付ける粉は、きなこをチョイスしました。
これでもかというほど、大量のきなこにまみれています!
これにかぶりつけば口まわりが、きなこまみれになる事態は避けられません。
でも、童心に戻れて、それも楽しかったり……。
かぶりついて、びっくり! パンがふわっふわ。ワンランク上の上質なあげパンです!
私にとっては未知との遭遇……鯨の竜田揚げ!
鯨を食べるのは生まれて初めてです。
肉自体の味はあっさりしているのですが、そこに漬け汁の濃厚な味が加わって、癖になるおいしさ。歯ごたえがあって、でも堅すぎることはなく、噛めば噛むほど旨みが出ます。
給食の名脇役だった春雨サラダ!
給食で使われていた、ちょっと酸味が強いタレの味まで、しっかりと再現されていました。
さっぱりして、つるつるっとした食感が楽しい春雨とシャキシャキとしたきゅうりと人参がおいしい。
濃いめな味のメニューが多い中、必要不可欠なさっぱり要員ですね。
一通り食べ終わっての感想は、すごくクオリティ高い給食! ということでした。ひとつひとつの料理の味にこだわっていて、食材も良いものを使っている感じ。
それでいて、給食メニューの素朴で親しみやすい感じも失っていない、絶妙なバランス感覚が素晴らしいと思います!!
最後にとっておいた「本当にまずかった脱脂粉乳」を使った「脱脂粉乳ハイ」にトライ!
うん?? そんなにまずくはない……けっこう飲みやすいぞ。特に臭みなどもなく、あっさりしている。そして焼酎の苦みが後から口に広がる。
これはお酒好きの人は普通においしく飲めるんじゃないかな?
お店の方によれば、今は脱脂粉乳の製作の技術も上がり、そもそも脱脂粉乳自体の味が昔より良くなっているんだとか。ホッとしたような、ちょっと残念なような、複雑な気持ちです。
「給食当番」に来られるお客さんはどんな方たちが多いですか? と聞いてみたところ、女子会や同窓会で使われる方が多いのだとか。なるほど!それは絶対盛り上がるよ~!思い出話に花が咲きまくりそうですよね!
合コンで使っても、盛り上がりそうですよね。他にはない、ほのぼのとした雰囲気の合コンになりそう……。
「給食当番」には芸能人の方も多数来店しています。1階の店内にはサインがたくさん飾られています!プライベートでよく来られることも多いということで、芸能人の方も「給食当番」に癒されているんですね。
見どころたくさんの給食当番、おすすめです!
私もとりあえず、全ての給食メニューを制覇したいです!!
店舗情報
給食当番
住所:東京都台東区元浅草1-4-4
電話番号:03-3847-0537
営業時間:ランチ(11時30分~14時) ディナー(18時~23時)(オーダーストップ 22時00分)
休日:日曜定休
※このお店は現在閉店しています。
※飲食店の掲載情報について。
書いた人:
森佳奈子
1984年生まれ。岡山県出身。甘いものを食べている時が最高に幸せ。新作アイスが発売される度、ついつい買ってしまう。