神女が舟乗り厄払い 塩屋湾のウンガミ


この記事を書いた人 松永 勝利
海に漬かった女性たちの声援を受けながら浜にたどり着くハーリー舟=21日午後2時ごろ、大宜味村の塩屋湾

 【大宜味】国の重要無形民俗文化財に指定されている「塩屋湾のウンガミ(海神祭)」が21日、大宜味村の塩屋湾内と周辺集落で行われた。神女(カミンチュ)が田港、屋古両地区のアサギ(祈り場)で豊年を祈った。村外からも多くの観光客が訪れ、地域の男性らによる御願バーリーに大きな拍手を送った。
 塩屋湾のウンガミは毎年旧盆明け最初の亥(い)の日に行われる。
 各アサギでは地域内外の人々が神女の前に列を成して酒や餅をもらい、1年間の厄払いをした。
 御願バーリーでは神女を乗せた舟を約30人の男性が力いっぱいこいだ。終着点の浜では腰まで海に漬かった女性たちが太鼓を鳴らしながら舟を手招きするなどして鼓舞した。【琉球新報電子版】