県、コンクリート施設建設を拒否 辺野古作業部会


この記事を書いた人 金城 美智子

 【東京】県と政府は31日、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡る訴訟の和解条項に基づき「政府・沖縄県協議会」の下に設置した作業部会を首相官邸で開いた。政府は辺野古の米軍キャンプ・シュワブ陸上部分の工事再開に理解を求めた。安慶田光男副知事は、埋め立て予定地外に移す隊舎の建設は「前向きに検討する」と応じたが、コンクリート製造施設の建設は「埋め立てに使われるのではないかという疑義が残る。認められない」と改めて拒否した。

 両作業部会には政府は杉田和博官房副長官らが出席した。会合後に安慶田副知事が報道陣に概要を明らかにした。

 これに先だって、米軍普天間飛行場の2019年2月までの運用停止(5年以内の運用停止)などを協議する普天間飛行場負担軽減推進会議の作業部会も開催し、松川正則宜野湾市副市長も加わった。

 政府が老朽化している格納庫や隊舎の補修工事を実施する方針を示していることに対して、宜野湾市側は「飛行場の固定化につながらないようにしてほしい」と求めた。防衛省は「決して固定化にはつながらない」とした。
【琉球新報電子版】