国内

安倍内閣の閣僚20人中19人がメンバー 神道政治連盟とは?

神政連のパワーの源泉とは

 いま、「神社本庁」の存在感が急激に増している。安倍政権と密接な「日本会議」より先鋭的な思想を持つとされ、その関連団体「神道政治連盟国会議員懇談会」には300人以上の国会議員が加盟している。その組織とパワーの源泉を、ジャーナリストの武冨薫氏が解説する。

 * * *
 この8月の内閣改造で安倍政権の背後にある一つの“宗教イデオロギー”の存在がくっきり浮かび上がった。神社本庁を母体とする「神道政治連盟」は、なぜ永田町に大きな影響力を持つようになったのか。

 皇居での認証式を終えて官邸のひな壇に並んだ大臣たち。安倍首相を含む大臣20人中19人が「神道政治連盟国会議員懇談会」(神道議連)のメンバーなのである。例外は創価学会を支持基盤とする公明党の石井啓一・国土交通相だけだ。

 神道政治連盟(神政連)は全国約8万社の神社を傘下に置く包括宗教法人「神社本庁」を母体とする団体。同連盟のウェブサイトには、

〈誇りの持てる新憲法の制定〉
〈靖国の英霊に対する国家儀礼の確立〉

 などの取り組みが掲げられ、天皇男系維持、女性宮家創設反対、東京裁判の否定、夫婦別姓反対などの主張を展開している。思想的に安倍政権と親和性が高い。

 それもそのはずで、安倍首相は若手議員時代から神政連に賛同する議員団体・神道議連の事務局長などを歴任し、現在は自ら会長を務めている。毎年、都内のホテルで開かれる総会にもほとんど出席してきた。まさに首相が手塩にかけて拡大してきた議連であり、いまや自民党を中心に301人の国会議員が参加する政界の一大勢力となっている。

 今年の正月、全国の神社の初詣に“異変”が起きた。

 有力な神社の境内に〈憲法は私たちのもの〉などと書かれた幟が立てられ、憲法改正に賛同する署名活動が行われたのだ。神社本庁や日本会議などが推進する憲法改正のための「1000万人ネットワーク」運動の一環で、署名用紙の紹介者の欄には神社の名前があった。

関連キーワード

トピックス

結婚を電撃発表した佐々木(右は大谷)
《ドジャース・佐々木朗希の一般人妻》LAでは「パパラッチ」との攻防、「大谷翔平と真美子さんの前例」から予想される“お披露目タイミング”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告と父・修被告
「ホテルへ行ったら、男女のことだから…」田村瑠奈被告と被害者の「ゴムを外したプレイ」を父・修被告が「気にしなかった」と主張する理由【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
4月からゴールデン冠番組『ニノなのに』がスタート
二宮和也、無双の春 4月からゴールデン冠番組『ニノなのに』スタート、朝ドラ出演…さらには乳幼児向け映画で声優、新書刊行も
女性セブン
路上で下着などをあらわにした写真を繰り返し投稿している女性(Xより)
“156センチ、ぷるるんダンサー”の女性が恵比寿ガーデンプレイスであられもない姿に…施設側が回答「あまりにも品がない」 弁護士の見解は
NEWSポストセブン
日本でオンラインカジノはグレーでは無く違法(写真提供/イメージマート)
オンラインカジノ問題についてテレビ報道の追及が及び腰?局内から出る「関与した芸人を叩きまくって“うちにもいました”ではシャレにならない」
NEWSポストセブン
3月1日に亡くなったフリーアナウンサーのみのもんたさん
《追悼みのもんたさん》“銀座の帝王”がクラブで貫き通した、支払いは必ず自腹の美学「そうやって飲む人だけが残る世界だと僕は思うね」
週刊ポスト
イメージカット
「駅と電車内の迷惑行為ランキング」の変遷から考える車内マナー
NEWSポストセブン
『THE夜もヒッパレ』など多くの番組にDJとして出演している赤坂泰彦さん
「安室奈美恵とSPEEDは“残業”なし」DJ・赤坂泰彦(65)が明かす『THE夜もヒッパレ』華やかなスタジオの裏「スケジュールはガッチガチ。プロフェッショナルの塊」
NEWSポストセブン
殺人などの罪に問われた小西優花被告、内田梨瑚被告(SNSより)
《懲役23年実刑判決》「自宅でウサギを可愛がっていたのに…」「刺青の男と付き合い始めた」小西優花被告が“グレた瞬間” 法廷で証人は「(交際相手は)反社会的な人」
NEWSポストセブン
昨年9月に東京から長野県へ移住した女優の鈴木杏(2003年)
《長野県に移住した天才子役》アラフォーとなった女優・鈴木杏が馴染む山麓生活、四駆車を運転し新築ログハウスで暮らす現在
NEWSポストセブン
学生時代は、練習や授業の合間におむすびを食べていた
(写真/AFLO)
《おむすびアンバサダーに就任》大谷翔平、CMオファー殺到で“撮影は1社2時間”の新ルール ファミマCM撮影では「2時間でおむすび19個を爆食い」のハードワーク
女性セブン
「BTS」のメンバーで、とりわけ高い人気を誇るジン(写真/AFLO)
BTSジンに“奇襲キス”50代日本人ファンに出頭要請 韓国当局が引き渡しを求めれば日本政府は応じる可能性、「ジンさんが処罰を求めるかどうかが捜査に影響」と弁護士解説
女性セブン