雨の日滑る、つまづきけが… 石畳道、住民が改善要求 首里当蔵


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石張りが沈み込んで段差ができる歩道=13日、那覇市首里当蔵町

 那覇市の景観条例に基づく整備が進む市首里当蔵町の龍潭通りの石畳道で、住民が滑ったり、つまずいたりしてけがをする事例が発生している。当蔵町の龍潭通り沿いに住む住民や事業者でつくる首里当蔵町通り会が14日までに、県に石畳道の改善などを要求した。県は地域住民を対象にした説明会を開き、対応を話し合う予定だ。

 龍潭通りは首里城の城下町として歴史ある面影を残そうと、地域や市で協議を重ね、2002年に那覇市の都市景観形成地域に指定された。それに伴い県は、総事業費110億円をかけて首里山川町から首里汀良町までの1・2キロを、琉球石灰岩でできた石張りの歩道の整備や電柱地中化を計画。08年ごろから着工し、19年には完成予定だ。

 一方、主に高齢者を中心に雨の日には石畳に滑ったり、石張りの穴に杖が引っ掛かったりするなど歩きにくさを感じる住民も。7日には87歳の男性が、石張りのタイルが3センチほど沈み込んでできた段差につまずいて壁に頭を打ち、8針縫う大けがをした。以前から石畳道に不安を感じていた住民は1日に県や市の関係者を現場に呼んで対応を求めた。首里当蔵町通り会会長の稲嶺広美さん(55)は「きれいな通りもいいが、地域の人が生活しやすい道に戻してほしい」とアスファルトの舗装を求めた。