訓練道の伐採 大幅増 着陸帯建設巡り 防衛局が県に変更届け


この記事を書いた人 新里 哲

 米軍北部訓練場のヘリパッド工事に絡み、沖縄防衛局は28日、「G地区」に建設を予定するヘリパッドと国頭村の宇嘉川河口部を結ぶ訓練道路について、整備方法を変更すると県環境部に届け出た。ヘリパッド工事の年内完了を目指す方針に沿って、全長約2キロの訓練道路のうち約半分以上を、手作業による伐採から、重機を使う方法に変更した。これにより樹木の伐採規模は大幅に増えることになる。

 同訓練道は米側に追加提供された宇嘉川河口部近くの訓練区域で、沿岸・河口部と連動した新たな訓練が加わる機能強化が指摘されてきた。

 28日午後4時ごろ、防衛局職員が県環境政策課を訪れ、環境影響評価(アセス)検討図書を提出。県は書類の収受を保留した。

 県側はこれまで工事について、環境保全への最大限の配慮を求めており、収受した場合も重機伐採を避けるよう求めるとみられる。ただ防衛局はアセス手続きに法的義務はなく、あくまで「自主的対応」で行っていると主張し、これまでも県の要求に従わずに工事を進めてきたため、そのまま作業に踏み切るとみられる。

 防衛局は週明けにも沖縄森林管理署に伐採許可を申請する見込み。許可が出れば、来週にも着工する予定。