センダン抗がん作用 「患者8割救える」 根路銘氏、学会で報告


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国立病院総合医学会の特別講演でセンダンの抗がん作用について話す根路銘国昭氏=11日午前、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 【宜野湾】県内に自生するセンダンの葉から抽出した成分に、がん細胞のオートファジー(自食作用)を誘導し、最終的に殺す効果があることを発見した生物資源研究所(名護市)の根路銘国昭所長が11日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれた第70回国立病院総合医学会初日に特別講演し、センダンの抗がん効果について発表した。

 根路銘所長は「加速するウイルスとがんゲノムの進化にいかに立ち向かうべきか」との演題で、センダンの抗がん作用について紹介。葉から抽出した成分について「経口投与で副作用が起こらない安全な抗がん物質だ。マウスの実験では1カ月でがんの細胞が消えた。このような抗がん剤は見たことがない」と強調した。

 センダンを含め県内の植物12種類に同様に抗がん効果が確認されたことを指摘し、「センダンと残る2種の植物成分を組み合わせたら、がん患者の命を80%以上救えるものと期待できる」と話した。