伊是名モズク 香港に ちゅらゆーな


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「早摘み生もずく」の海外販路拡大を目指す「ちゅらゆーな」の近藤ゆうな代表=21日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 伊是名漁業協同組合の正規販売代理店「ちゅらゆーな」(東京、近藤ゆうな代表=旧姓・名嘉)は、今年2月から同組合と共同開発した「早摘み生もずく」を中国・香港の新華日本食品有限公司へ出荷している。初の海外輸出で11月までに約2トン、数百万円を売り上げた。故郷の特産品を扱う近藤代表は「ヘルシーな健康食品としてアジアに売り出したい」と意気込む。

 きっかけは、昨年11月の第2回沖縄大交易会で開かれた歓迎レセプションのフードショーだった。東南アジアを意識してパクチーを入れたモズクのチキンスープを振る舞った。モズクの意外な調理法に関心を示した新華の社長が、翌日のフリー商談会で訪ねてきて成約に至った。現在は香港の高級デパートや中華・日本食レストランで販売、使用されている。

 同商品は伊是名島沖合のモズク畑で養殖された早摘みの新芽のモズク。収穫期は毎年3月の2~3週間しかなく、完熟モズクに比べて独特のヌメリとコシがある食感が特徴だ。

 バイヤーには希少性と高い品質に加えて、ヘルシーで健康的な食材としてPRする。100グラム当たり6キロカロリーで美容食として適し、ミネラルやフコイダンを多く含んだ健康食として宣伝する。酸辣湯(サンラータン)やマーボー豆腐、あんかけなど多様なレシピの提案もバイヤーには好反応だ。

 近藤代表は「商品そのものだけでなく、総合的な提案・企画力も大事だ」と話した。