島の繁栄、種に願いを 竹富島「種子取祭」で奉納芸能


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人頭税に苦しみながら毎年の年貢を完納し琉球国王に拝謁する機会を得た喜びを表現した「ジッチュ」を踊る女性たち=4日、竹富町竹富島

 【竹富島=竹富】600年以上伝えられてきたとされる国の重要無形民俗文化財で、竹富島最大の祭事「種子取祭(タナドゥイ)」の奉納芸能が4日、同島の世持御嶽(ユームチオン)で始まった。

 島民や島の出身者らは庭での舞踊と舞台芸能を奉納し、島の繁栄を祈願した。島の関係者のほか観光客など多くの見物人が訪れにぎわった。

 種子取祭は、まいた種が無事に育つことを祈願する農耕行事で、旧暦9、10月に巡って来る甲申(きのえさる)(トゥルッキ)を初日に、神事や奉納芸能を10日間にわたり行う。

 今年は由布島での田作りを表現した劇「ボーイズ」を66年ぶりに奉納した。芸能は5日までの2日間で舞踊や演武、狂言など約70演目が披露される。