チョウと共に雄飛 コザ中「チョウ園」開設 卒業式に放チョウ


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オオゴマダラを放チョウするコザ中の生徒=15日、沖縄市のコザ中

 【沖縄】コザ中学校は15日、沖縄市の同校でチョウチョウ園の開園式を開いた。学校関係者によると中学校でチョウチョウ園を開設するのは、県内でも珍しいという。生徒が「ひらひらハウス」と名付けたチョウチョウ園では、国内最大のチョウであるオオゴマダラを育てる。オオゴマダラは卒業式で放チョウする。

 チョウチョウ園は地域コーディネーターの平良俊明さん(64)がうるま市議会のチョウチョウ園を見て、「ぜひコザ中でも」と提案。野原多恵子校長が「情操教育の一環となる」と賛同したことで、学内の設置に至った。生徒会の飼育係や、学内で募る飼育委員が世話をする。

 平良さんはオオゴマダラの学名に夢や理想などを意味する「イデア」が含まれていることから「日本最大のチョウと同じように、日本一大きな夢を抱いて世界に羽ばたいてほしい」と期待した。

 開園式で個体提供者を代表してあいさつした元教員の久高将一さん(78)は「チョウチョウに負けないように、ひらひらと頑張って」と生徒を激励した。

 生徒会長の玉城佳音さん(14)は「多くの人の協力があったから実現した。放チョウが楽しみ」と笑顔。「ひらひらハウス」の名付け親で、園長となる安里月真さん(15)は「卒業までにチョウチョウと触れ合って、絆を深めたい」と意気込んだ。

 野原校長は「学校は楽しく、学びの多い場でないといけない。思い出の語れる学校にしたい」と語った。