相撲九州高校新人 友利100キロ級制す 中部農、団体ベスト8


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 相撲の第13回全九州高校新人選手権大会は11日、うるま市の具志川ドームで団体戦と個人戦を行い、100キロ級に出場した友利祐誠(中部農林)が優勝した。団体では中部農林が予選を1位通過して8強トーナメントに臨んだが、1回戦で希望ヶ丘(福岡)に1-2で敗れ、ベスト8止まりだった。団体戦に出場した北部農林と名護商工は予選で敗退した。

◇「速い相撲」鮮やかひきおとし 友利

100キロ級決勝 相手の動きを捉えたひきおとしで優勝した友利祐誠=11日、具志川ドーム

 団体戦で機先を制する試合運びを見せた中部農林の先鋒(せんぽう)・友利祐誠が、個人戦でも力を発揮した。今大会のテーマは「速い相撲」だった。出場した100キロ級では、この課題が果敢な動きにつながり、県外大会での個人戦初優勝を生んだ。

 体重別の全試合が「ひきおとし」の勝利。友利は「一度前へ出なくては、技も決まらない」と、立ち合いから前へ前へと攻め立てる積極的な取組を見せた。

 決勝戦の相手は、力強く前に出る鵬翔高校(宮崎)の田岡だった。立ち合いからぶちかました友利は、田岡の差し手をしっかりさばきながら左へ体を移動させる。押し返された田岡がしつこく前に出ようとした瞬間、相手の勢いを両手でしっかり下へ受け流し、鮮やかに引き落とした。

 土俵上で胸を張る友利の姿に、小濱寿監督は「相手の動きが分かっている動きで調子も良い。きっぷのいい相撲を取るからこそ、中部農林の先鋒を任せられる」と、友利の優勝を喜んだ。

 来年3月には全国の舞台が待っている。友利は「この結果に満足せず、来年の全国大会では体重別でも団体でも優勝を狙っていきたい」と自信を増した笑顔で語った。(嘉陽拓也)