知事「着陸帯容認せず」 「反対」明言なし


この記事を書いた人 新里 哲
米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯建設について「決して容認したわけではない」と説明する翁長雄志知事=2日、県庁

 知事就任2年を前にしたインタビューで北部訓練場内のヘリパッド建設について「苦渋の選択」と述べたことについて、翁長雄志知事は2日、記者団に対して「ヘリパッドは容認できない」と改めて示した。一方、ヘリパッド建設に明確には反対しなかった。

 翁長知事は「北部訓練場の約4千ヘクタールの返還に異議を唱えるのは難しいこととオスプレイが使用するヘリコプター着陸帯は容認できないこと、そのはざまで県政を担う状況を『苦渋の選択』と言った。決して容認したわけではない」と説明した。
 一方、知事選の公約発表会見で「ヘリパッドはオスプレイの配備撤回を求めている中で連動し反対する」と言及したことの整合性については「その時点の私の認識という意味では間違いない。今日、『容認できない』と言うことは(公約に)違反しているとは思っていない」との認識を示した。
 北部訓練場のヘリパッドとの向き合い方について、翁長知事は「公約であるオスプレイの県外配備実現に向けて取り組んでいく。それによって東村高江周辺のヘリ着陸帯の存在価値は失われ、この問題は収れんされていく」と語った。
 返還式典に出席するかについては「現時点で案内はないので言及は差し控える」とした。11月28日に実施した報道各社のインタビューで、翁長知事はヘリパッド建設について「苦渋の選択の最たるものだ。約4千ヘクタールが返ってくることに異議を唱えるのは難しい」と述べ、本紙などは「建設を事実上容認」と報じた。