大学生が旅行企画「SNSでつながる台湾」 LCC、Wi-Fi、自由時間重視 OTSが販売


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
ツアーをPRする(左から)沖縄ツーリストの田邊兼一さん、琉球大観光産業科学部の慶田城淳さん、屋嘉比涼香さん

 琉球大(沖縄県)の学生が企画・提案した台湾旅行を沖縄ツーリスト(OTS)が14日から販売する。自由行動の時間を重視したほか、旅先の調べ物や撮影した写真をリアルタイムで会員制交流サイト(SNS)で共有する際に使える携帯型の無線LANルーター(Wi-Fi=ワイファイ)のレンタルを標準で盛り込んだ。

 琉球大観光産業科学部の講義「国際観光論」の受講生と共同で開発した。受講生がグループごとに企画した中から慶田城淳さん、屋嘉比涼香さん、ユ・ホジュンさん(以上3年)、大和屋佳奈さん(2年)の4人の提案が採用された。「SNSでつながるTaiwan“一度は見たい!幻想のランタン祭り”」と銘打ち、気球のようにランタンが夜空に舞う年に一度の「平渓天燈祭」を核にした来年2月11日出発の2泊3日のツアーだ。

 団体行動に縛られたくないが、郊外まで単独で行くのは不安という要望に応えて添乗員は同行せず、現地係員が案内するのはバスでの長距離移動をする初日と3日目のみ。沖縄と台湾の往復航空便は、費用節減のためOTSでは初めて格安航空会社(LCC)を活用した。慶田城さんは「経費を抑えるため工夫した。市内の移動手段はWi-Fiがあれば自分で調べられる」と意図を語る。出発前にSNSで同ツアーについて発信すると、Wi-Fiの通信可能量が増えるなど新たなマーケティング手法も取り入れた。

 OTSの田邊兼一アシスタントマネージャーは「添乗員が付き、全て旅行会社にお任せの商品が主流だが、若者の旅行離れも指摘される中、新しいマーケットを開拓する意味でも注目している」と語った。