辺野古問題で火花? 翁長知事、仲井真氏が鉢合わせ


この記事を書いた人 金城 美智子
仲井真弘多氏

 国土交通委員長に就任した西銘恒三郎自民党衆院議員の祝賀会が20日、那覇市内で開かれ、来賓の翁長雄志知事と仲井真弘多前知事が会場で鉢合わせた。仲井真氏は基地問題を引き合いに「違法なことをリーダーが言ってはいけません」と語り、辺野古問題で法廷闘争を続ける翁長県政を批判した。祝賀会を通して笑顔も多かった翁長氏だが、この時だけは口を真一文字に結び、厳しい表情を見せた。

 祝賀会は県経済団体会議の主催で、仲井真氏は乾杯あいさつで登壇した。「乾杯要員ですが30秒だけ」と切り出し西銘氏の実績を持ち上げた後、「沖縄ではいつも基地問題でいろんなことが起こる。私の実感として、違法なことをリーダーが言ってはいけません」とぶちまけた。西銘氏について「われわれは彼を担ぎ、立派な沖縄づくりに頑張っていこう」と語り、3分を超える“仲井真節”を締めくくった。

 経済界や自民党関係者が集まる会場は翁長氏にとっては古巣であり、現在はいわば敵陣でもある。仲井真氏に先立ちあいさつした翁長氏は西銘氏を「さぶちゃん」と呼ぶ間柄であることを紹介しつつ「沖縄振興を加速させ、豊かな沖縄をつくりあげるため特段の配慮、支援を」と就任をたたえた。