沖縄からフィリピン直行便 4月就航向け調整へ


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 【東京】下地幹郎衆院議員(維新)は23、24の両日にフィリピンを訪問し、同国のツガデ運輸相と会談した。会談で、ツガデ氏は沖縄―フィリピン間の航空機の直行便の就航について意欲を示し、年内に沖縄を訪問して、就航に向け日比両国による調印式を行いたい考えを示した。ツガデ氏は航空機の路線として那覇―クラーク、那覇―ダバオなどで検討を進め、来年4月にも就航する方向で調整を進める考えを示した。

 会談でツガデ氏は那覇―クラークの直行便について「非常にいいアイデア」と語った上で、下地氏に対して那覇―ダバオの直行便も提案した。今後は本格的に航空会社の選定作業に着手する考えも示した。

 会談には国交省航空局の河田敦弥国際航空室長も同席した。ツガデ氏が沖縄で調印式をする考えを示していることについて、国土交通省は琉球新報の取材に対して「しかるべく対応を検討していきたい」と述べた。関係者によると、石井啓一国土交通相が調印式に出席する方向で政府内の調整が始まっている。

 ツガデ氏は10月末、フィリピンのドゥテルテ大統領と日本を訪問し、その際に石井国交相と会談していた。同氏は運輸相の前は同国のクラーク特別経済区に投資する企業に対し、免税や各種優遇措置の付与などを行う政府機関「クラーク開発公社」の総裁を務めていた。

 下地氏はフィリピン訪問期間中、フィリピン航空のバウティスタ社長、セブパシフィック航空のラオ副社長ら航空会社の幹部とも会談。両者とも沖縄就航に向けて調査を進める考えを示した。

 フィリピンと沖縄の直行便を巡っては、フィリピン航空が2003年に那覇―マニラ路線を開設したが、旅客数の低迷で07年8月に運航を中止している。