紅白の実、美の競演 ハクサンボクとシラタマカズラ


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 【名護】やんばるの林道を行くと、赤く色づいたハクサンボクの実が美しい。まるで赤いルビーのよう。純白の実をいっぱいに付けたのがシラタマカズラ。木や岩をはい上がるように張り付いている。

 ハクサンボクは暖地の山野に自生する常緑小高木。春に小さな5弁の花をたくさん付ける。ゆったり風に揺れるさまは風情がある。石川県の白山が原産地と誤認され名前が付いた。日本固有種で分布は本州、九州、沖縄、台湾など。スイカズラ科。

 シラタマカズラの花期は夏で、まばらに多数付ける。白玉のような果実の色と形から名前が付いた。別名イワヅタイ(岩伝い)、ワラベナカセ(童泣かせ)。子どもがこれで薪(まき)を束ねると、すぐに切れて泣いたので。分布は日本、台湾、中国など。アカネ科。

(幸地光男通信員)

赤いルビーのようなハクサンボクの実
純白の実をつけたシラタマカズラ