沖縄産トルコギキョウ好調 年間通し全国で需要


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トルコギキョウの出荷をPRするJAおきなわの大城勉理事長(中央)ら=19日、那覇市のJA会館

 沖縄県が花卉(かき)の戦略品目に指定する「トルコギキョウ」の生産が好調だ。JAおきなわによると7日から始まった今期(2016-17年産)の出荷計画は、数量で前年比65%増の180万本、金額ベースで70%増の2億7千万円と大幅増を見込む。冠婚葬祭を問わず1年を通して全国的な需要があり、18-19年産には金額ベースで5億円、全国で五指に入る主要産地化を視野に入れる。

 県内でのトルコギキョウの生産は2013年から本格化した。冬場も比較的温暖な気候を生かし、県外産が落ち込む3~5月に出荷のピークを設定。1本当たりの単価は他の時期より約50円高い平均150円程度を維持している。

 彼岸のキク需要が一段落する4月以降も安定した価格が見込めるため、農家の所得向上への期待も高い。今年は主力輸入先の台湾産が台風被害を受けて減る見込みもあり、年明けから引き合いの強い販売が予測されている。

 取り組みが始まった13-14年産の実績は数量19万本、販売金額2700万円だった。今期は初めて年明け前の12月に出荷を前倒しすることもあり、初年度の10倍に達する生産規模となっている。

 JAおきなわの上江洌進常務は「トルコギキョウで新規就農する人も出ており、農家の所得向上に向けた販売拡大を進めたい」と意気込んだ。