多様な性8割「施策必要」 浦添市が県内初調査 来年1月に「レインボー宣言」


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 【浦添】浦添市が実施した性の多様性に関する市民意識調査の結果が28日までにまとまった。「性の多様性を認め合う社会をつくるための取り組みが必要だと思うか」の問いに79・6%が必要性を認めた。身近な人に性的マイノリティー(少数者)であることを打ち明けられた時、何らかの形で「受け入れられる」としたのは64・8%だった。

 調査は10月17~31日に実施した。20歳以上の市民2千人を無作為に抽出し、アンケートを郵送で配布、郵送で回収した。304件(15・2%)を回収した。

 浦添市によると、性の多様性についての意識調査は県内自治体で初めて。市の第3次男女共同参画推進計画(2017~26年度)に反映させることを目的に行った。

 性の多様性に対する取り組みでは「必要」(55・3%)、「やや必要」(24・3%)を合わせると約8割となり、若い世代ほど必要性を感じている。

 どのような取り組みが必要か項目を挙げて聞いた設問(複数回答)で、最も多かったのが「教育現場での啓発活動や配慮」(67・8%)で、「社会制度の見直し」(53・0%)、「専門の相談窓口の設置」(46・4%)が続いた。

 身近な人から性的マイノリティーであると打ち明けられた時の対応を聞いたところ、「受け入れられる」(20・1%)、「驚くがすぐ受け入れられる」(19・7%)を合わせて約4割、「時間をかければ受け入れられる」(17・8%)、「仕方がないので、受け入れられる」(7・2%)も含めると6割を超える人が受容する姿勢を示した。

 調査では、このほか「LGBT」など性の多様性に関する言葉への認知度や、知識などについても聞いた。結果は市のホームページに掲載している。

 浦添市は性の多様性を尊重する「レインボー都市うらそえ宣言」を来年1月1日付で行う。仕事始めの4日に、性の多様性を象徴する旗「レインボーフラッグ」の掲揚を行い、松本哲治市長が宣言を読み上げる。