安慶田副知事疑惑 依頼、要望「あった」 関係者、本紙取材に証言


この記事を書いた人 松永 勝利

 安慶田光男副知事が教員採用試験で特定の受験生を合格させるよう働き掛けた疑いや、幹部人事へ複数の人物の登用を依頼した疑いについて、関係者は琉球新報の取材にこれまでに次のように証言している。
 【教員採用試験】
 関係者は安慶田副知事からの働き掛けについて「(2015年の)1次試験の後だ。紙に氏名と受験番号が記されていた。合計で3~4人分だったと思う」と証言する。その紙は「すぐに捨てた」と話す。
 これを受け「試験結果を触れば大変なことになる。そのようなことはできない」と受け止めたといい、「数人で協議し、応じない方針を確認した」と明かす。
 応じなかったことの報告では「試験結果が出て、結果的に伝わった」。その後、副知事室に「少なくとも1人が呼ばれたと聞いた。誰かは知らない」と語った。
 【教育庁幹部人事】
 関係者の1人は、登用依頼について「2015年の末、特定の人を教育庁内の幹部に据えてほしいという依頼が副知事からあった」と証言する。その後「関係者で緊急会議を開いた。庁内人事は教育庁の権限であり、副知事の権限でもないから断ろう、と決めた」と明かす。
 その後、応じない考えが副知事に伝えられたが「教育庁幹部に電話があったとも聞いている」と話した。
 別の関係者は「副知事が就任してすぐのころと、その翌年にも副知事から要望があった。少なくとも15年1月ごろ、会議を開いた」と、登用依頼は2度あったことを証言する。依頼は「複数の名前が挙がっていた」と語った。