審理やり直し要求 辺野古県敗訴で700人が最高裁に抗議 那覇で集会 


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集会であいさつする共同代表の稲嶺進名護市長(中央)=12月21日正午、那覇市の城岳公園

 翁長雄志知事による埋め立て承認取り消しを巡る違法確認訴訟で、県敗訴とした最高裁判所の判決に抗議する「最高裁不当判決糾弾! 審理のやり直しを求める緊急抗議集会」(辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議主催)が21日、那覇市の城岳公園で開かれ、約700人(主催者発表)が参加した。登壇者らは「不当判決に屈せず、今日から新たな闘争に入ろう」「政府は県民が諦めることを狙っている。ウチナーンチュの意地を示す時だ」などと訴えた。

 共同代表の稲嶺進名護市長は「沖縄の事情を全く無視し、全国的に許される範囲という旨の判決になった。いつになったら沖縄は平和憲法の下で日本国民として守られるのだろう」と話した。同じく共同代表で名桜大学4年生の玉城愛さん(22)も「日本の三権分立がいかに後退しているのか分かった。ウチナーンチュとして、学生として、1人の市民として皆さんと一緒に頑張っていきたい」と力を込めた。

 弁護団の加藤裕弁護士が経過を報告。最高裁判決について「行政が誤った処分を自主的に見直そうとすることに、裁判所が不当に『待った』をかけた。県民が被害を受けることを訴えているのにもかかわらず、全く聞く耳を持たないのは司法の役割の放棄だ」などと批判した。

 最後に参加者たちは「頑張ろう」の掛け声に手を振り上げた。那覇市に住む知念好枝さん(59)は「敗訴判決は予想していたので動じない。新基地は造らせないと諦めずに闘っていく」と強調した。