名護市の久志13区長が抗議決議 「オスプレイ配備撤回を」 辺野古、豊原も


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 【名護】名護市安部区へのオスプレイ墜落に関し、同市の久辺3区と二見以北10区の計13区でつくる久志支部区長会(会長・比嘉徳幸三原区長)は21日に同市久志支所で開いた区長会で、オスプレイの配備撤回へ速やかに取り組むよう要請する抗議決議を全会一致で可決した。現場となった安部区に加え、米軍普天間飛行場の辺野古移設を条件付きで容認する立場の辺野古区長や豊原区長も含む地元の区長会の一致した意見として国へ「住民の生命、安全や生活環境を守る立場から重大な問題で強く抗議する」と強調する。

 住民の生命・財産を守るため、基地問題を巡る考え方を超えて一致した抗議を示す異例の決議。市内の全55区の区長会でも抗議決議を出す方向で調整中。区長会代表が来週にも沖縄防衛局を訪ねて抗議決議を提出する見通し。

 久志支部区長会の比嘉会長は「万が一、(辺野古の米軍)キャンプ・シュワブに落ちていたら弾薬庫もある中で大惨事になりかねない」と指摘。政府の基地建設強行が進めば、辺野古、高江、伊江島でオスプレイが離着陸できる基地が新たに建設されることを踏まえ「市全体がその範囲に入っている。13区も含めてどこに落ちるか分からない」と述べた。

 シュワブが所在する辺野古区の嘉陽宗克区長は墜落からわずか6日後の飛行再開に「不信は大きい。事故を繰り返してはならない。住宅上空の訓練を防止するよう徹底してほしい」などと強調した。(古堅一樹)