那覇工定時 全国1位 スターリングテクノラリー


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スターリングテクノラリー全国大会で金賞に輝いた那覇工業高の(右から)久場貴斗さん、具志彰弓さん、渋谷直樹さん、宇良哲也さん。左は謝花晋一教諭=浦添市の同校

 自作エンジンを搭載したミニ車両の性能を競う第20回スターリングテクノラリー全国大会が10日に茨城県で開催され、コースに設置された宙返り垂直ループの回数を競うMAクラスで那覇工業高校定時制のチームが1位となる金賞に輝いた。同校は14年、15年と3位入賞しており、今回が初の全国1位となった。同クラスでの県勢の1位は初めて。

 出場したのは、機械科3年の渋谷直樹さん(18)、久場貴斗さん(17)、電子機械科2年の具志彰弓さん(17)、同科1年の宇良哲也さん(17)の4人。大会には高校・大学生や一般も参加した。

 車両に搭載されるスターリングエンジンは、シリンダー内の空気を外部から加熱・冷却し膨張・収縮する力を動力に駆動する。同クラスは耐久性を競い、いかに長く走らせることができるかが重要になる。

 チームからは、熱を送り続ける仕組みの車両と、走行前に熱をためる仕組みの車両の計4台がエントリー。熱をためる仕組みの車両で臨んだ宇良さんの「URATETSU」が17周を記録し1位となった。宇良さんは「空気が漏れないようにするなど微妙な調整、車体のバランスを工夫した。ものづくりが好きで、みんなに教えてもらいながら取り組んだ」と話した。昨年も出場した渋谷さんは「できることは全てやるつもりで挑戦した。後輩の車体がうまく回り1位となり、心残りはない」と話した。

 4人は授業前や放課後などを利用し、協力して製作に取り組んだ。謝花晋一教諭は「毎日限られた時間の中で優勝できたことは大きい」と生徒たちをたたえた。