大型クレーン搬入 辺野古新基地建設 海上フェンス設置続く


この記事を書いた人 松永 勝利
新基地建設に反対する市民らを排除し、工事車両用ゲートから基地内に入る大型クレーン車=17日午前8時50分ごろ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前(読者提供)

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局は17日午前8時50分ごろ、米軍キャンプ・シュワブの工事車両用ゲートから埋め立て工事に使用するとみられる大型クレーン車2台、クレーン付トラック2台を基地内に入れた。昨年末に辺野古の埋め立て工事が再開されてから、工事に関係する機材搬入が確認されたのは初めて。
 ゲート前では新基地建設に反対する市民ら約20人が午前7時前から座り込みをしていた。搬入の際には、機動隊員約50人がゲート前に集まり、ごぼう抜きなどで市民らを排除して工事用車両を通した。車両がゲートに入る際、一時的にゲート前の国道329号が渋滞した。工事用車両4台がゲートに入った後、機動隊員はゲート内に止めている機動隊車両に戻った。
 沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は「再開されて初めて、工事車両用のゲートから搬入があった。今後、工事が本格化するに従い、資機材の搬入も多くなる。工事の中止を求めてしっかり抗議行動をしていこう」と呼び掛けた。
 一方、海上では沖縄防衛局が午前9時すぎ、大浦湾に設置した支柱の付いた新たな浮具(フロート)をロープでつなげ、海上フェンスにする作業を進めた。シュワブ沖の砂浜には現在も数多くのフロートが残されているため、17日以降も沖に設置するとみられる。
 新基地建設に反対する市民らは抗議船4隻、カヌー12艇で抗議している。海上保安庁は5艇以上のゴムボートで市民らの動きを警戒している。17日午前10時30分現在、市民らの拘束などはない。【琉球新報電子版】

海上のフロートにロープを通し、海上フェンスにする作業を行う沖縄防衛局の作業員=17日午前9時半ごろ、名護市の大浦湾