中華圏大型連休「春節」始まる 県内に多くの外国人


この記事を書いた人 新里 哲

 中華圏の旧正月「春節」の大型連休が旧暦12月30日に当たる27日から始まった。航空各社は臨時便を就航させ、大型クルーズ船も連日寄港する。中国や台湾の外国人観光客による消費が活発になる中、県内企業は“春節商機”を逃さないよう工夫を凝らす。

 プリントTシャツを販売するコスミック(読谷村)は、27日から那覇市の国際通り9店舗で、スタッフ約50人が金色の文字で「新年快樂」(明けましておめでとう)とプリントした真っ赤なTシャツを着ている。中国語をはじめ6カ国語のパンフレットを準備した。台湾人スタッフ3人も配置し、万全の態勢で臨む。

 島袋裕冬エリアマネジャーは「国際通り全体で春節を盛り上げて、中国・台湾の観光客を引き込むきっかけになれば」と狙いを話す。

 JR九州ドラッグイレブンは、県内店舗にタブレット型情報端末のデジタルサイネージ(電子広告板)を設置する。画面では中国語を話す女性が、繰り返し強壮剤や頭痛薬など高価格帯の売れ筋商品を説明して購買意欲をかき立てる。

 同社国際通り店の堀江紘一店長は「中華圏観光客の客単価は日本人客の7、8倍もあり購買意欲は依然として高い。付加価値の高い商品を効果的に売り込むためにIT機器を活用していきたい」と話した。

「新年快樂」の金字をプリントした赤色のTシャツで中華圏の観光客を歓迎するコスミックのスタッフ=27日午後、那覇市牧志
海外観光客に商品を紹介するため店頭に設置した「デジタルサイネージ」を手に持つJR九州ドラッグイレブン国際通り店の簑原一路主任=27日午後、那覇市牧志