中国富裕層、来沖増へ 米豪華船中国発着 ツアー料、通常の10倍


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 米国を代表するラグジュアリー船社シルバーシー・クルーズ社の「シルバー・シャドウ」(約2万8千トン、乗客定員382人)が3~4月にかけて県内へ計10回寄港する。同船はこれまで欧州などから出発して沖縄に寄港したことはあるが、今回初めて中国発着となる。沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)によると、同船のツアー料金は通常のカジュアルクルーズ商品と比べ約10倍の最高130万円で販売されている。中国発着で沖縄を訪れるクルーズ商品は高単価になる傾向があり、今後富裕層による観光消費額の向上が期待される。

米国を代表するラグジュアリー船社シルバーシー・クルーズ社の「シルバー・シャドウ」(同社提供)

 「シルバー・シャドウ」は4回のツアーで中国の深〓(しんせん)を発着し、宮古島や那覇、石垣、中城湾港を巡る。寄港内訳は宮古島の平良港4回、那覇港3回、石垣港2回、中城湾港1回を予定している。昨年10月、深〓市に開港した「太子湾郵輪母港」の管理会社が直接同船をチャーターし、中国市場の富裕層を対象に販売している。

 OCVBによると、カジュアルクルーズは1泊平均1万円前後、ラグジュアリークルーズは1泊平均4~5万円で販売する。

 3月16~23日にかけて石垣島と那覇、宮古島を巡る深〓発着のクルーズ船「シルバー・シャドウ」の搭乗料金は、1人当たり約2万5619~8万3215中国元(約42万5千~137万9千円相当)と高額になっている。

 OCVBは「富裕層の来訪増加は、県内観光消費額の向上に大きく寄与する」と期待し、さらに「(乗船者の県内での)消費・購買の機会損失につながることがないよう多言語での地域観光物産の情報発信が求められる」とした。(呉俐君)

※注:〓は土ヘンに「川」

英文へ→American cruise ship to bring wealthy visitors from China to Okinawa