「親子で気軽に来て」 沖縄県外出身ママが居場所づくり


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子ども連れでリラックスしながらおしゃべりする参加者と企画者の1人である藤元八重子さん(左から2人目)=1月29日、那覇市松尾

 那覇市内に住む県外出身の母親たちが、親子の居場所づくりを始めている。手掛けるのは那覇市に住む西谷美穂さん(36)と菱沼野生(のぶ)さん(36)、伊藤純子さん(40)、藤元八恵子さん(38)の“ママ友”4人。月に1度、伊藤さんが松尾にある平屋の自宅を開放し、イベント「やぁまぁる」を開いている。4人は「県内に知り合いがいなくて困っているママが気軽に来られる場所にしたい」と意気込む。

 西谷さんは5年前に神奈川県から沖縄に移住した。夫も本土出身者で、沖縄に親戚や家族はいない。だが、西谷さんの近所に住み、先に東京から移住して雑貨屋を営んでいた菱沼さんや、その後に移住してきた藤元さんと出会った。西谷さんは「私は友達がいたから育児の相談ができた。知り合いがいなくて1人で悩んでいるママもいると思う」と話す。

 子育て中の母親たちの力になろうと、西谷さんらは親子で気軽に集える居場所づくりを企画。3人の話を聞いた伊藤さんは「周りを気にせずゆっくり楽しんでもらおう」とカフェなどの店舗ではなく、自宅を月に1度提供することにした。

 昨年12月末から始まったイベントは1月29日に2回目が開催された。「やぁまぁる」のテーマは「親子で楽しむ家(やー)マルシェ(市場)」。伊藤さん宅の居間には小さな市場のように、知り合いの店舗による洋服や雑貨の販売コーナー、チャイと台湾料理のランチ販売、美容師によるカットコーナーもあった。子ども部屋ではたくさんのおもちゃに囲まれた子どもたちがはしゃいでいた。

 子どもの様子を見ながら居間の円卓でおしゃべりをしていた藤元さんは「ここで情報交換できることが楽しい。会話でリフレッシュできるはず」とリラックスした様子。初めて参加した瀧田リノさん(33)は「お母さん同士のコミュニティーがあるとストレス発散できる。みんな子ども連れだから気を使わなくていい」と笑顔を見せた。

 第3回「やぁまぁる」は26日に伊藤さん宅でフリーマーケットを開催する。問い合わせは伊藤さんitochin5@gmail.com