沖縄県内の景況感「上向き」37% 自治体調査


この記事を書いた人 志良堂 仁

 共同通信が全国の自治体に景況感を尋ねたところ、1年前と比べて「上向いている」とする回答は、沖縄県では37%だった。全国は15%にとどまった。

 沖縄は「下降」が5%、「変わらない」が50%だった。4自治体は回答がなかった。

 入域観光客数の増加、有効求人倍率や失業率の改善などで上向きと捉える自治体が全国平均より多い一方、雇用が少ない離島を含む町村部では好況を実感できない状況がある。

 上向きと答えた自治体に理由を聞いたところ「観光客の増加」(石垣市、宮古島市など)や、イオンモール沖縄ライカムがある北中城村が「大型商業施設の開業」と回答した。

 市部と町村部に分けた場合、市部は上向きが78%で景況感がよくなったと捉えている傾向がある。町村部は、変わらないが57%で上向きとする20%の3倍近くあった。

 変わらないと回答した自治体では「雇用先となる企業がほとんどない」(伊平屋村)、「観光客数は上向いているが、人口は年間100人ずつ減少」(久米島町)など離島の厳しい現状を指摘する声があった。