海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

風のため海上行動は中止。アンカー用コンクリートブロックの投下が大詰め。

2017-03-31 23:58:50 | 米軍・自衛隊・基地問題

https://www.youtube.com/watch?v=RMKx0nO_CmM&feature=youtu.be

 3月も最終日を迎えたが、31日は風が強く海上行動は中止となった。辺野古弾薬庫近くの県道や瀬嵩側から作業の様子を見たが、瀬嵩の海上作業ヤード近くに設定されているJKラインには、赤白クレーンの台船が午後やってきて汚濁防止膜のアンカーとなるコンクリートブロックの投下を行っていた。午後3時半頃、JKR1と記された最後の1個を投下して作業を終えた。

 大浦湾の長島近くでは赤いクレーンの台船が午前、午後とコンクリートブロックの投下作業を行っていた。水深が深いため位置の確定に時間がかかるのか、午後4時半過ぎまで作業が行われていた。大浦湾の作業は終了したようだが、長島の辺野古側では鉄板を重ねた重りが投下されただけだ。これでH鋼の代わりにするつもりだろうか。

 3月中にアンカー用のコンクリートブロックを投下した形だが、まだ2か所の汚濁防止膜は張られていない。今日で岩礁破砕許可の期限が切れた。日本政府・防衛省は名護漁協が漁業権を放棄したことをもって、再申請は必要ないと強弁して工事を続行しようとしている。

 ご都合主義の法解釈で翁長知事の行政権限を剝奪しようというもくろみだ。地方自治をないがしろにする強権的手法は沖縄だけの問題ではない。森友学園問題や自衛隊の日報問題などでがたがたのくせして傲慢さは変わらない安倍政権を、何としても打倒しましょう。

 大浦湾には現在3基のスパッド台船が設置されている。そのうちの1基はすでに掘削棒が海面に伸びていて、ボーリング調査が始められたようだ。

 辺野古岬近くの浅瀬にも設置されているが、浅瀬の調査は2014年の夏に行われた。どれだけ杜撰な調査だったのか。その年は11月に県知事選挙が行われた。その前に調査作業の進行を印象付けようと掘削地点を減らし、ひとまず終わった形にしたのだろうか。

 いずれにしても海底ボーリング調査も終わらないのに埋め立て工事の着手などあり得ない話だ。高江のヘリパッド建設と同じように、米軍基地の中なら何でもありの状況を許してはならない。

 米軍のリゾートビーチ(やに浜)から小浜(くばま)にかけて工事用道路の建設が進められている。汚濁防止膜の設置が終われば辺野古弾薬庫下の小浜からK9護岸の建設が進められるという。この工事用道路を使って根固め用石材を運び、浜から海に投じて護岸を作ることで、本格的な埋め立て工事が始まったことを視覚的に印象付けようという考えだろう。

 そうやって沖縄県民にあきらめムードを作り出すことで、来年の名護市長選挙や県知事選挙に勝利し、辺野古新基地建設を加速しようというのが日本政府・防衛省の考えだ。国のやることには勝てない、という負け犬根性を克服し、具体的な行動として安倍政権と対峙できるか。ウチナンチューの底力が問われている。

 31日は米兵が2人組で県道を移動し、地図でポイントを確認しながら何かの訓練を行っていた。これが高江なら小銃を持っていただろう。沖縄で訓練し、鍛えられた米兵が朝鮮半島やベトナム、イラクなどで何をしてきたか。沖縄はたんに基地の犠牲・被害を受けているだけではない。これが日常の風景であってはいけないのだ。


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