初掲載:2007.03.21
本命キター
しかも著者ご両人の、手渡し献本で。ありがとうございます。
24時間以内に書評するという約束をしたので、早速。
本書「クチコミの技術」は、日本初の「フルタイムブロガー」の一人である[N]ネタフルのコグレマサト(デーモン小暮の本名ではなありません。あちらはヨシノブ)と、まだそこまでは行っていないけれども、それであるがゆえにより読者に近いとも言える[mi]みたいもん!のいしたにまさきが、ブロガーとしてCGMマーケティングの実践を書き綴ったもの。マーケティングの立場からこのことを書いたものとしては「CGMマーケティング」がすでにあるが、本書はブロガーとしての立場に立脚しているだけあってお役立ち度は一段と高い。
目次 - 『クチコミの技術』はこんな本です! より- 第1章 ブログ・メディアの登場
- 1-1 メディア化する個人ブログ
- 1-2 クチコミの正体
- 1-3 意外なコンテンツがアクセスを集める
- 1-4 消費者はすでにWeb2.0の渦中にいる
- column ブロガーの本音 徳力基彦さん
- 第2章 ブログのクチコミ・パワー
- 2-1 クチコミの起こし方
- 2-2 継続は力なり
- 2-3 炎上とどう向き合うか
- 2-4 ふつうのブログがメディア化する瞬間
- column ブロガーの本音 みらのさん
- 第3章 クチコミの効果測定
- 3-1 なぜサイトを評価する必要があるのか
- 3-2 サイト評価の方法
- 3-3 クチコミの効果を調べる
- column ブロガーの本音 永沢和義さん
- 第4章 アフィリエイトとアドセンス
- 4-1 影の主役アフィリエイト
- 4-2 アドセンスという起爆剤
- column ブロガーの本音4 栗先生さん
- 第5章 事例に学ぶクチコミのネタ
- 5-1 試用レポートが話題になるワケ
- 5-2 ソフトのクチコミはあの手この手
- column ブロガーの本音5 ジェット☆ダイスケさん
- 第6章 開発者に聞いてみた
- 6-1 Movable Type日本語化の舞台裏
- 6-2 更新情報の収集とブログ検索
見ての通り、本書は「評論家の書いたマーケティング論」ではなく、「クチコミで本当に食べている人々の技術集」である。彼らは本当にこれで食っているのである。「外から見た技術論」と、「技術者本人の言葉」では、よほどのことがない限り後者の方が圧倒的に面白くてためになるが、本書はその実例をさらに一つ増やした。Artはやってみてなんぼなのである。
本書はまた、本の内容だけではなく本の売り方も「クチコミの技術」を実践している。特設blogの解説もそうだし、こうして私が書評を書いているのも言うまでもなくその一環である。価格も、1575円。一冊でAmazonの送料無料というところをびったり狙っている。本書の売り方そのものが、SEOならぬBMO(Blog Marketing Optimization)の実例なのである。
blogは日々書いているだけで面白くてためになるが、それで小遣いが入ればなおのこといい。しかし小遣いを最初から狙ってもうまくは行かない。そのあたりをどうすればいいのか?それは是非本書でご確認いただきたい。
blog、いや今日日のWebの世界でモノを売る人も、そして買う人も、必読の一冊。
Dan the Marketing Blogger
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