中国のサイバー攻撃に対し、中国市場撤退もありえるとの対抗姿勢を示したGoogle。国際NGO「国境なき記者団」によると、中国のほか、ミャンマー・エジプト・朝鮮民主主義人民共和国・サウジアラビア・ベトナムなどの国々でもオンライン上のコミュニケーションを厳しく監視する「インターネット検閲」が行われているそうです。
さて、このような国々に旅行する際、オンライン上で自分の身を守るためにどうすればよいでしょうか? こちらでは、バックパッカーで米Lifehackerの読者・匿名希望さんが旅先でのネットサバイバル術を紹介してくれました。「旅行先でのオンラインコミュニケーションはもっぱらインターネットカフェ」というバックパッカー派のためのサバイバルツールは以下の10つです。
1: Gmail / Google Appsいつでもどこからでもデータにアクセスできる「クラウドソーシング」の雄Google。カレンダー・Docs・Waveは便利で安全なツールだろう。また、Gmailはデフォルト通信方式をHTTPSに変更し、暗号化によるメールの保護を優先させるとか。旅先で使うメーラーとして、さらにセキュリティ度が増している。
2: USBスティック2本クラウドソーシングの時代とはいえ、全てのオンラインデータにアクセスできるとは限らない。原始的だが、USBスティックに必要なデータを保存しておき、これを持ち歩くのがよいだろう。同じものを2本作っておき、ひとつはネックストラップなどで持ち歩き、もうひとつはパスポートなどの貴重品とともに保管するのが望ましい。『DropboxPortable』を使えば、カンタンに同期できる。また、『Ironykey』や『Padlock drive』は多少値が張るがセキュリティ度が高いUSB。
3: PortableAppsUSBドライブを使って、必要なソフトウェアを持ち歩くとよい。中でも『PortableApps Suite』はオススメ。 また、ライフハッカー人気アーカイブ記事「USBメモリに入れて持ち歩くと超便利なソフト一覧(メモリ容量別セット)」も参考にどうぞ。
4: Keepass『KeePass』は欠かせないセキュリティツール。USBで保存されている間も暗号化されているので、パスワードなどの保護に便利だ。2つのKeePassデータベースを作り、そのひとつには定期的に使うパスワードを保存、もうひとつには以下の重要書類をスキャンし、PDF化したものを保存している。
・ パスポート
・ ビザ
・ 健康保険、旅行保険
・ ワクチン接種履歴リスト
・ 運転免許書
・ 出生証明書
・ 医療記録 など
5: SkypeSkypeはチャットや会話を安全にできるベストなツール。中国への旅行者は『Tom-Skype』に気をつけよう。中国の電話会社と接続するために開発されたSkypleの中国版で、セキュリティ上、問題アリ。
6: uTorrentふと旅先で、普段観ているテレビ番組をチェックしたくなるとき、『uTorrent』が便利。気になる動画をダウンロードできる。
7: TrueCryptファイルの暗号化には『TrueCrypt』がベスト。ファイルやフォルダ・ドライブを暗号化して保護してくれる。
8: PortableTOR『PortableTOR』はTORの匿名ネットワークに接続できるようにしてくれるプログラム。これにより公共のネットワーク(ネットカフェや図書館など)から匿名で、あらゆるサイト(ブロックされたサイトでも)をブラウズできる。ただしTORはデータを暗号化しないので気をつけよう。
9: MozyHome Backupオンラインバックアップツール『Mozy』は旅行者にも便利なツール。データを暗号化して保存でき、暗号化された状態でダウンロードできる。2GBまでのスタンダード版ならば無料。『MozyHome』版は月4.95ドルで容量無制限に使える。
10: Xubuntu Live CDマルウェアやスパイウェア、ウイルスに感染しているPCからオンラインに接続したい場合、『Xubuntu Live CD』が重宝する。Ubuntuもよいが、Xubuntuのほうがよりスムーズに動き、メモリやハードウェアの使用が少なくて済む。インターネットカフェのPCドライブにCDを入れ、再起動しよう。こうすればCDから立ち上がり、自動的にインターネットに接続できる。
いかがでしたか?
これらのアプリをUSBスティックなどに準備するという手間はかかりますが、紛失・盗難のリスクをかんがみると、ノートPCを旅先に持参するよりも身軽で安全かもしれません。このほか「コレもあると便利!」というアプリなどがありましたら、ぜひコメントで共有してくださいね。
Anonymous(原文/松岡由希子)