ぐっすりと熟睡している真最中に、けたたましい目覚ましのアラーム音で目覚めさせられることほど嫌なものはありません。iPhoneアプリの「Sleep Cycle」は、睡眠が浅くなっているタイミングを見計らって、ちょうど良いタイミングで起こしてくれる目覚ましアプリです。

Sleep Cycleは、iPhoneのタッチ画面の加速度メーターを利用して睡眠中のユーザーの動きをモニターし、眠りの浅い時間がいつなのかを判断します。いわゆるレム/ノンレム睡眠のバイオリズムを観察しているのです。

就寝前にアラームをセットしたら、iPhoneをベッドの隅にでも置きましょう。iPhoneをベッドに敷いたシーツの下に置いておけば、ズレ落ちる心配がいりません。寝ている間に電話が掛かってきて困る場合は、ロックしてしまうとアプリは機能しないので、機内モードにしておきましょう。

このアプリは、最初の2〜3晩で寝返りなどユーザーの睡眠中の動きを記録し、徐々にユーザー独自の睡眠パターンを学習していきます。そのデータを元に、目覚ましがセットされた時間の約30分前から、ユーザーの睡眠が浅くなるタイミングを見計らい、目覚ましの時間ちょうどでなくても最も眠りが浅くなった時間にアラームを鳴らして起こしてくれるのです。

 Sleep Cycleで選べるアラーム音は、こんな音で起きられるのかと思うほど優しい癒し系の音ばかりですが、眠りの浅いタイミングで鳴ると、癒し系の音でも気持ちよく目覚められるので驚きです。

数日使ってみると、自分の睡眠サイクルが分かってくるので、かなり面白いと思います。長時間深い眠りに就けないタイプだったとしても、Sleep Cycleは少しでも快適な睡眠がとれるように助けてくれます。ベッドに入る時間や、部屋の気温、どんな曲を聴きながら眠りに就くかなど、日々の睡眠環境が微妙に変わったとしても、その中からベストな起床時間を探して起こしてくれるのです。

このアプリを目覚ましに使うようになってから、朝目が覚める時にちょうど夢から覚めたと感じることが多いです。このアプリが夢のサイクルと目覚ましが鳴るタイミングを一致させているのか、ただの偶然なのかは分かりませんが、目覚めのタイミングとしてはこれがベストなのでしょう。ともかく、レム/ノンレム睡眠のタイミングを無視して、無理矢理起こされるような嫌な感覚が無いのが、本当に素晴らしいです。

ただし、睡眠サイクルに合わせてアラームを鳴らすので、目覚ましをセットした時間ピッタリに常にアラームが鳴って欲しいという人には向いていないと思います。ですが、毎朝決まった時間ではなくても、自分の睡眠サイクルに合わせて目覚められることが、こんなにも快適なのかという体験は、ぜひ一度でも味わってみて欲しいです。

いつまでかは分かりませんが、今のところ115円のセール期間中ですので、興味のある方はお早めに。

Sleep Cycle

Lisa Hoover(原文/訳:的野裕子)