インテル、グラフィックス機能などを統合した新Atomプラットフォーム


Atom N450

 インテル株式会社は12月21日、開発コード名「Pine Trail」として開発が進められていた、新しいAtomプラットフォームを発表した。従来はチップセットの機能に含まれていたグラフィックス機能とメモリコントローラがCPUに統合された点が特徴で、CPUとチップセットの2チップ構成になっている。

 CPUは、ノートPC(ネットブック)向けにはシングルコアの「Atom N450」を、エントリーデスクトップPC(ネットトップ)向けにはシングルコアの「Atom D410」、デュアルコアの「Atom D510」を提供。チップセットはいずれの場合も「インテル NM10 Expressチップセット」を利用する。CPUのクロック周波数はすべて1.66GHzで、N450とD410は512KB、D510は1MBの2次キャッシュを搭載。TDPは順に、7W、12W、15Wとなっている。

 なお新プラットフォームは、CPUにグラフィックス機能などが統合されたほか、45nm High-K メタルゲートのプロセス技術で製造され、性能の向上と小型化、電力効率の向上などを果たした。ネットブック向けの場合、前世代のAtomプラットフォームと比べて、約20%の平均消費電力向上を実現したほか、実装面積が約60%縮小したとのこと。ネットトップ向けでは、約50%の電力削減と約70%の実装面積縮小を実現している。

 提供は2010年1月4日以降に開始される予定で、主要なメーカーから、80以上の新プラットフォームを採用したシステムが製品化される見込みという。価格は現時点では公開されていない。


(石井 一志)

2009/12/21 17:28